日本メーカーが圧倒的な強みを発揮するのが、炭素繊維の分野。航空機や自動車などでの利用も本格化しようとしている。例えば、2008年3月29日の日本経済新聞朝刊は、「国産旅客機40年ぶり始動、三菱重工事業化発表」という見出しで、日本企業による旅客機開発事業の開始を報じたが、この機体には、炭素繊維複合材が積極的に採用されており、従来の機体よりも軽量で、省エネ性能に優れているという。また、2007年11月16日の日経新聞朝刊では、トヨタ自動車が新素材などの導入により車重を削減するプロジェクトチームを立ち上げたことを伝えている。今後の世界的な需要増に備え、炭素繊維メーカーも増産体制を固めつつある。あらゆる分野で温暖化対策に貢献できる素材だけに、さらなる普及が期待される。 2008年3月29日の日本経済新聞朝刊は「国産旅客機40年ぶり始動、三菱重工事業化発表」という見出しの記事を掲載した。新しい国産旅
帝人グループで炭素繊維事業を展開する東邦テナックスはこのほど,三島事業所(静岡県駿東郡長泉町)に増設した,炭素繊維「テナックス」の製造ラインを稼働した。生産能力は年間2700tで,帝人グループの生産能力は同1万1800tに高まる。風力発電のブレードや圧力容器など一般産業用途向けに製造する。 炭素繊維は,航空機用途や風力発電などの一般産業用途向けを中心に年率15%前後の成長を維持し,2010年には総需要で同4万t超と予測される(『日経ものづくり』2008年4月号で特集「炭素繊維を使いませんか。」を掲載)。今回稼働した新ラインは,炭素繊維の生産設備としては「世界最大規模」(同社)。一般産業用途を中心に,今後需要の増加が見込まれる自動車向け部品などの用途も想定している。 なお,東邦テナックスは現在,100%子会社である独Toho Tenax Europe社で年産1700tの炭素繊維製造ラインを増
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 薄型テレビ市場で液晶テレビと争ってきたプラズマテレビが揺れている。 陣営にショックだったのは、草分けであるパイオニアの撤退や市場の減少。 日本勢が圧倒的に強かった部材でも、撤退や縮小が目立ち始めた。 「パイオニアには『どうしてくれるんだ』と言いたいですよ。期末直前のこの時期に撤退を発表するなんて…。部材メーカーはこれから、どう生き延びていったらいいのか」 3月7日、パイオニアがプラズマパネルの自社生産から撤退すると発表したのを受け、取引メーカーに動揺が広がった。冒頭のコメントはパイオニアと長く取引してきたある部材メーカーの幹部が、ため息交じりで漏らした一言だ。このメーカーはプラズマパネル向けの部材が売り上げの大半を占めるため、主要な取引相手を
(この数字は、海洋に投棄するために中和された汚泥状の重量で、すべてを乾燥させるとおよそ3分の1の重量になる) 3社は海洋汚染の影響などを考慮、自主的に撤退の方針を決めたもの。 昭電と日軽金は海外の資源大手と同様にボーキサイトを採掘場近くで精製し、残渣を採掘場に埋め戻す体制を取る。 *ボーキサイトの産地のJamaicaには「Grass & Sheep Law」があり、残渣を採掘場に埋め戻した上で、牧草の種を蒔き、羊を飼うことが義務付けられている。 住友化学はボーキサイト精製から完全撤退し水酸化アルミを海外メーカーから購入する。 ーーー 昭和電工は2007年3月、インドネシアでのアルミナ工場建設に関して、事業性評価を行うための合弁会社 P.T. Indonesia Chemical Aluminaを、インドネシアのPT. Antam Tbk、シンガポールのStraits Trading Ama
【図2】開発したナノファイバーの不織布シート。展示品は150μmだが,1mm厚程度まで可能なことから基材が必要ないという。奥に見えるのがナノファイバーで試作したTシャツ 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は,ナノファイバー(nmオーダーの繊維)を効率的に製造できる大型電界紡糸装置の開発に成功,同装置の試作機で作成したナノファイバーのシートを国際ナノテクノロジー総合展「nano tech 2008」(2月13~15日,東京ビッグサイト)に出展した(図1)。 電界紡糸法は,高分子溶液に高電圧を印加することによって溶液をスプレーして繊維化する手法。通常はノズルから溶液をスプレーするために生産性を上げるには,多数のノズルを配置する必要があり,装置も大型化してしまう。現在実用レベルでもっとも大型の電界紡糸装置は,ある韓国メーカーが導入している装置だが,4万本のノズルを備え,
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衝撃で硬化するスーツ:ワイアードが提供する未来の展示会『NextFest』(5) 2007年9月25日 サイエンス・テクノロジー コメント: トラックバック (0) Wired Nextfest Staff 2007年09月25日 (4)から続く 9月13日から16日(米国時間)に『ワイアード・マガジン』が開催した『NextFest』。多岐にわたるテーマのなかから、生活に身近な最新技術をご紹介する。 衝撃を受けると硬化するスーツ『d3o』 Photo:d3o Lab イギリスのホーヴ(Hove)にあるd3o labは、通常は泡のような柔軟性があるが、衝撃を受けると硬くなる生地『D3o』を開発、すでに実用化されている。 イメージ画像のように、衝撃があると分子同士がお互いに結合し、硬化する。この硬化はほとんど瞬間的に発生し、衝撃が消えると素材は元の柔らかい状態に戻る。 シートの形状には2種類あ
第44回 次世代カーボンファイバーで洋上風力発電基地を! 地球環境問題評論家 船瀬 俊介氏 2007年6月1日 金属に代わる素材として注目されているカーボンファイバー(CF:炭素繊維)。金属より軽量で、頑丈。よって航空機素材として需要が高まっている。日本は既に世界最大の生産国だ。 「しかし、最先端素材にも弱点はあったのです」と語るのは太田俊昭・九大名誉教授(構造工学)。カーボンファイバー、読んで字のごとく“ファイバー”(繊維)をプラスチックで固化したもの。「だから、引っ張りには極めて強いが、圧縮には弱い。固化材のプラスチックは圧力にはもろく、引っ張り強度の10分の1以下。だから圧縮にやられる」。加圧では鉄筋コンクリートに負ける。 そこで、教授はカーボン繊維を何百万本も束ねて棒状にして圧縮力を与えるなど物理加工を試みた。すると炭素繊維は内部膨張し応力発生して超堅牢カーボンファイバー
第43回 「植物繊維」が金属並み強度のスーパー素材に変身! 地球環境問題評論家 船瀬 俊介氏 2007年5月18日 木材や雑草が、金属並みの強度になり、建築、クルマ、家電製品などの原材料に! 夢のような話だ。日本は面積の68%が森という森林王国。しかし、山々には見捨てられたスギ、ヒノキなどがひしめき、間伐もされず朽ち果てようとしている。その無尽蔵の木材がビルや自動車、冷蔵庫などの材料となる。石油系プラスチック、金属材料の代替素材として実用化が目前だ。石油化学製品や鉄、コンクリートなどに頼ってきた戦後巨大産業は、その根底から一大シフトするだろう。いわゆるバイオ産業革命だ。 その夢の植物素材が“バイオ・ナノ・ファイバー”(BNF)。 快挙は2006年。開発したのが京大の矢野浩之教授。可能にしたのがナノテクノロジー(超微細技術)だ。「植物は、すべて細胞で出来ています。樹木だけでなくタンポ
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