効果的対策打てず 東電作業員の被ばく相次ぐ 真っ暗闇の建屋内をほとんど手探りで進む作業員―。東日本大震災をきっかけに東京電力福島第1原発の危機的な状況が続いている。なぜここまで追い込まれてしまったのか。東電はなすすべがないのか。原子炉4基がそれぞれ深刻なトラブルを抱える中、作業員たちは大量被ばくの危険ともたたかいながら懸命の作業にあたっている。 ■電力失う 3号機から白煙が上がった16日、陸上自衛隊のヘリコプターが上空から水を投下しようとしたが、放射線量が高すぎて断念。2号機では格納容器が損傷している可能性があり、放射性物質の拡散を一刻も早く止める必要があるが、効果的な対処ができないまま時間が経過している。 11日の地震発生後に第1原発を襲った大津波。海側には防砂堤があるだけで、かさ上げした地盤も史上最大級の津波には及ばなかった。 原子炉建屋は津波に耐えたが、屋外にあった燃料タンクや