タグ

ブックマーク / www.astroarts.co.jp (30)

  • 土星のヘキサゴンは高さ数百kmまで続いている?

    探査機「カッシーニ」の観測データから、夏を迎えた土星の北極域の成層圏に六角形の渦が出現していたことが明らかになった。雲が六角形であることは知られていたが、その高度から成層圏まで六角形が数百kmも伸びている可能性が初めて示された。 【2018年9月10日 ヨーロッパ宇宙機関】 2017年にミッションを終了した土星探査機「カッシーニ」の長期観測データから、土星の北半球が夏を迎える季節に、北極域の上層にも渦ができていたことが初めて明らかにされた。この暖かい渦は、土星の雲に見られる有名な六角形(ヘキサゴン)の渦よりも数百km高い成層圏に生じている。 「今回新たに見つかった渦は縁が六角形をしていて、有名な六角形の雲の形とぴたりと一致しています。北極の温度が上がる季節になれば何らかの渦が見られるだろうとは予想していましたが、その形には当に驚かされました」(英・レスター大学 Leigh Fletche

    土星のヘキサゴンは高さ数百kmまで続いている?
  • 衛星「エンケラドス」周囲に大量のメタノール

    地上からの観測としては初めて、土星の衛星「エンケラドス」の周囲でメタノールが検出され、エンケラドスから噴出して宇宙空間へ飛び出した物質が複雑な化学変化を起こしている可能性が示された。 【2017年7月7日 RAS】 土星の衛星「エンケラドス」の南極には大きなひび割れが存在し、そこから蒸気や氷の結晶が噴出している。蒸気や氷の供給源は地下に存在する海だと考えられている。また、噴出した氷の粒や塵によって、土星の環のうち外から2番目にあるE環が形成されている。 土星のE環とエンケラドス(提供:NASA / JPL-Caltech / Space Science Institute) 土星探査機「カッシーニ」はエンケラドスの噴出の中を飛行し、メタノールをはじめとする有機分子を検出してきた。そして、最近の研究から、地球の海とエンケラドスの噴出には同程度の量のメタノールが存在することが明らかになった。

    衛星「エンケラドス」周囲に大量のメタノール
    fukumimi2002
    fukumimi2002 2017/07/09
    「銀河鉄道999」で酔っ払い住民の星として出てくる感
  • 天の川銀河のバルジに見られる巨大なX字形構造

    研究者によるツイッターへの投稿がきっかけで、天の川銀河の中心部に存在する、星が作る巨大なX字形構造の姿が明らかになった。 【2016年7月22日 NASA JPL/Univerity of Toronto】 事の発端は、2015年5月にカナダ・トロント大学ダンロップ研究所のDustin Langさんが、 NASAの広域赤外線天文衛星「WISE」(現・NEOWISE)による2010年の観測データを使った銀河の分布図をツイッターに投稿したことだった。 赤外線は、可視光線では決して見ることのできない構造を見せてくれる。Langさんが使用したデータは、天の川銀河外に存在する銀河が織り成す網の目状の分布図を作成するためのものだった。 しかし、Langさんのツイートを見た他の研究者の目を引きつけたのは、天の川銀河の姿だった。天の川銀河の中心部のバルジ(球状のふくらみ)中に、アルファベットのX字の形をし

    天の川銀河のバルジに見られる巨大なX字形構造
  • 131億年前の宇宙に存在する銀河に酸素を検出、史上最古

    アルマ望遠鏡の観測で、131億年前の宇宙に存在する銀河に、電離した酸素ガスが初めて検出された。いまだ謎である宇宙再電離を探る重要な手がかりになると期待されている。 【2016年6月17日 アルマ望遠鏡】 138億年前、ビッグバン直後の宇宙には、最も軽い元素である水素と2番目に軽いヘリウム(および3番目に軽いごく微量のリチウム)しか存在していなかった。酸素や炭素といったより重い元素は、星の内部での核融合反応によって作られ、超新星爆発などによって宇宙空間にばら撒かれて次世代の星の材料となる。 こうして星の生死が繰り返されると星の内部の重元素量が増えていくので、その量は星形成の歴史を反映するものとなる。とくに宇宙最初期の重元素を探すことは、宇宙で最初の星形成の歴史や銀河の誕生について調べることにつながる。 大阪産業大学の井上昭雄さんたちの研究チームは宇宙最初期の重元素を探すため、くじら座の方向に

    131億年前の宇宙に存在する銀河に酸素を検出、史上最古
  • イオの周囲に見られるプラズマトーラスの加熱

    惑星観測用宇宙望遠鏡「ひさき」が、木星の衛星「イオ」の大気から宇宙空間に放出されてプラズマ状態となったガスを観測し、とくにイオの周りでプラズマが非常に高温となっていることを明らかにした。プラズマ加熱のメカニズムを解明する手がかりになると期待される。 【2016年5月16日 東北大学】 惑星や衛星の周囲では、分子や原子は電離してプラズマの状態となっている。プラズマの温度は大気に比べてかなり高いが、宇宙空間でどのようにプラズマが加熱されているのかについては、様々なメカニズムが提案されているものの、よくわかっていない。 木星の衛星イオは、太陽系で最も活発な火山活動をもつ天体だ。イオの大気は二酸化硫黄を主成分とする火山性ガスでできており、宇宙空間へ流出して、イオの公転軌道に沿ってプラズマトーラス(ドーナツ状に分布した濃いプラズマ)を形成している。このトーラスを、高温電子がイオンに衝突して発光する極

    イオの周囲に見られるプラズマトーラスの加熱
  • 130億光年彼方の銀河の分布図を作成、大規模構造の成長速度の測定に成功

    すばる望遠鏡を用いた銀河サーベイ「FastSound」により、130億光年もの遠距離にある約3000個の銀河までの距離に基づく宇宙3次元地図が作られた。地図中で銀河の運動を詳しく調べることで、大規模構造が成長していく速度が初めて測定され、遠方宇宙でも構造形成速度が一般相対性理論の予想と一致することが確かめられた。 【2016年5月12日 すばる望遠鏡/カブリIPMU/国立天文台】 宇宙はビッグバンで誕生して以来、膨張を続けている。単純な理論予想ではその膨張速度は減速していくはずだが、反対に加速膨張していることが観測から知られている。 宇宙の加速膨張は、100年前にアインシュタインが発表した一般相対性理論に「宇宙定数」というものを追加することで理論的に説明される。一般相対性理論は、太陽系以下のスケールでは高い精度で実験的に検証されているものの、100億光年を超えるような宇宙論的なスケールでも

    130億光年彼方の銀河の分布図を作成、大規模構造の成長速度の測定に成功
  • 天の川の「向こう側」に隠されていた数百個の銀河を発見

    地球から見て天の川の背後にあたる宇宙は、塵や星に阻まれて可視光線では観測できない。そうした塵などを見通すことができる電波望遠鏡による観測で、天の川の向こう側2億5000万光年の距離に多数の銀河の存在が確認された。3分の1は今回初めて発見されたものだ。 【2016年2月10日 CSIRO】 豪・西オーストラリア大学のLister Staveley-Smithさんらの国際研究チームは、オーストラリア連邦科学工業研究機関(CSIRO)のパークス電波望遠鏡を使った観測で天の川銀河の塵などを見通し、これまでに知られていなかった天の川銀河の背後にある領域を調べた。 電波望遠鏡による観測の概念図(提供:ICRAR、以下同) 観測の結果、約2億5000万光年という天文学的には非常に近い距離にあるにもかかわらず、天の川銀河の背後にあったためこれまで存在が隠されていた数多くの銀河が見つかった。Staveley

    天の川の「向こう側」に隠されていた数百個の銀河を発見
  • 直径50億光年のリング状に分布する9つのガンマ線バースト

    約70億光年彼方の宇宙で、9つのガンマ線バーストが直径50億光年のリング状に存在しているようすが明らかになった。 【2015年9月9日 RAS】 ガンマ線バーストは太陽が100億年かけて放つエネルギーをほんの数秒で放出する宇宙で最も明るい現象で、その明るさのおかげで非常に遠いところで発生しても検出することができる。 研究グループが発見したのは、約70億光年彼方でリング状に分布している9つのガンマ線バーストだ。リングの直径は差し渡し36度(夏の大三角がすっぽり収まるくらい)、実際の宇宙空間では約50億光年に相当する。偶然こうした分布となる可能性は2万分の1しかないという。 70億光年の距離に位置するガンマ線バーストの分布図、中央が発見された9つのガンマ線バースト(提供:L. Balazs) 宇宙を大きなスケールで見ると、その構造は一様で等方とされている。「宇宙原理」と呼ばれるこのモデルは、マ

    直径50億光年のリング状に分布する9つのガンマ線バースト
    fukumimi2002
    fukumimi2002 2015/09/10
    スターゲイトだっ
  • 地球から21光年先のスーパーアース

    地球からわずか21光年の距離にある系外惑星「HD 219134b」がスーパーアースであることが確認された。岩石惑星として、また恒星の手前を通過するトランジット現象を起こす系外惑星としては最も地球に近いもので、今後の観測からスーパーアースに関する様々な情報が得られると期待されている。 【2015年8月10日 NASA】 NASAの赤外線天文衛星「スピッツァー」による観測で、系外惑星「HD 219134b」が岩石惑星であることが確認された。この惑星はカシオペヤ座の方向21光年彼方の6等星の周りを公転する4つの惑星のうちの一つで、中心星からの距離は太陽‐地球間の約25分の1しかない。 HD 219134系はカシオペヤ座にある(提供:NASA/JPL-Caltech/DSS) HD 219134bはもともとは、カナリア諸島の口径3.5m望遠鏡を使った観測で、惑星の重力による中心星の動きを検出する視

    地球から21光年先のスーパーアース
  • すばる、原始惑星系円盤に2つ目のリングギャップ構造を発見

    若い星の周りにある原始惑星系円盤をすばる望遠鏡で観測し、過去に見つかっていたリング状のギャップ構造の内側にもう1つのギャップ構造が発見された。惑星系の誕生の謎に迫るうえで重要な観測成果だ。 【2015年6月18日 すばる望遠鏡】 約180光年彼方に位置する「うみへび座TW星」は年齢約1000万年の若い恒星で、その周囲には水素とヘリウムを主成分とするガスと塵でできた円盤状の構造である原始惑星系円盤が広がっている。これほど若い星としては太陽に最も近いので、これまでに様々な観測が行われてきた。2013年にハッブル宇宙望遠鏡(HST)で行われた近赤外線の観測では、原始惑星系円盤中の、中心星から約80au(120億km)離れたところに、リング状のギャップ構造が発見されている。 こうした原始惑星系円盤の中で惑星が誕生すると考えられているが、太陽系を含め惑星系の成り立ちを理解するためには、中心星のすぐ近

    すばる、原始惑星系円盤に2つ目のリングギャップ構造を発見
  • 地球生物の大量絶滅、銀河内のダークマターも影響?

    6600万年前の恐竜絶滅など過去の地球における大変動は、太陽系が3000万年ごとに銀河円盤面を通過することが関連しているかもしれない。米大学の生物学者が、銀河円盤のダークマターが地球に及ぼす影響について検証した。 【2015年2月20日 Royal Astronomical Society】 私たちがいる太陽系は、天の川銀河の中心部の周りを約2.5億年周期で回っている。その軌道は、星やガスや塵が密集した円盤面に対して上下方向に揺れ動いており、およそ3000万年ごとに円盤を通過する。 米・ニューヨーク大学生物学部のMichael Rampinoさんによれば、この円盤通過の時期が、地球の活動やそこに生きる生物の大量絶滅と関連する可能性があるという。これらの事象にもおよそ3000万年の周期性が指摘されており、円盤通過が地球に及ぼす影響を検証した結果によるものだ。 銀河円盤を太陽系が通過すると、太

    地球生物の大量絶滅、銀河内のダークマターも影響?
  • 赤外線背景放射の「ゆらぎ」が示す、大量の未知の星

    観測ロケットに搭載されたカメラの赤外線画像から、宇宙背景放射に未知の「ゆらぎ」が見つかった。この模様はこれまでに見つかっている星や銀河などの放射だけでは説明がつかないもので、例えば他の銀河の周囲に大量に存在する暗い星など、未知の赤外線光源が大量に存在することを示している。 【2014年11月10日 JAXA宇宙科学研究所】 「宇宙背景放射」とは、既知の星や銀河などがない背景領域の明るさのことだ。近赤外線の波長域で見た背景放射には、私たちがいる太陽系や天の川銀河内外に由来する放射が含まれている。 JAXA宇宙科学研究所と東北大学などの国際研究グループでは、観測ロケットで大気圏外に打ち上げたカメラで2つの波長(1.1μmと1.6μm)の赤外線観測を行う「CIBER実験」を2009年から行っている。今回、2010年と2012年の観測画像から宇宙赤外線背景放射に未知の「まだら模様」が見つかった。

    赤外線背景放射の「ゆらぎ」が示す、大量の未知の星
    fukumimi2002
    fukumimi2002 2014/11/11
    天の川銀河以外の銀河を球殻状に取り囲む領域(ハロー)に普通の観測では見えない暗い星が大量に存在し、これが今回見つかった模様として観測されているという新たな仮説が提示された。
  • 天の川銀河中心のブラックホールに近づいた天体、実は巨大星

    昨夏に天の川銀河中心の巨大ブラックホールを接近通過した天体が、引き裂かれることなく生き残ったことがわかった。観測から、この天体は当初予測されたガス雲ではなく、連星が合体してできた巨大星とみられている。 【2014年11月6日 Keck Observatory】 天の川銀河の中心にある、太陽の数百万倍もの質量を持つ巨大質量ブラックホールのそばを2013年夏に通過することで注目されていた天体G2が、意外にも何事もなく残っていることが米・ハワイのケック天文台での赤外線観測からわかった。これまでG2は地球3個分ほどの重さの水素ガス雲と考えられ、ブラックホール接近時に重力の影響で引き裂かれるようすを観測すれば、ブラックホールやその周辺環境について探る手がかりになるとして注目を集めていた。 ブラックホールのそばを通過したG2。ケック望遠鏡で撮影した赤外線画像では広がった像となりブラックホールの位置(緑

    天の川銀河中心のブラックホールに近づいた天体、実は巨大星
  • アルマ望遠鏡で探るガンマ線バーストの発生環境

    【2014年6月12日 アルマ望遠鏡】 アルマ望遠鏡の電波観測により、ガンマ線バーストが起こった数十億光年彼方の銀河から初めて分子ガスが検出された。銀河中の分子ガスと塵の意外な分布も明らかになり、宇宙最大級の爆発現象が由来とされるガンマ線バーストの発生環境を知る大きな手がかりが得られた。 ガンマ線バーストの周辺環境(CG図)。大質量星からの高速ジェットが観測者方向に向いていると、強い放射として見える。クリックで拡大(提供:国立天文台) GRB 020819Bの母銀河の観測画像。分子ガスをとらえた画像(左)は銀河中心部が明るく、塵をとらえた画像(中)はGRB発生領域(十字マーク)が明るい。右は参照用の可視光画像。クリックで拡大(提供:廿日出文洋(国立天文台)/ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)/Gemini Observatory) 「ガンマ線バースト」(GRB)とは、専用の監視衛星な

    アルマ望遠鏡で探るガンマ線バーストの発生環境
  • 奇妙なハイブリッド「ソーン・ジトコフ天体」の候補を初検出

    【2014年6月13日 University of Colorado at Boulder】 見た目は赤色超巨星だが、その中心には巨星に飲み込まれた中性子星が存在しているという奇妙な「ソーン・ジトコフ天体」。40年前に提唱され、これまで仮説上の存在だったが、その候補が初めて検出された。 ソーン・ジトコフ天体(TŻO)は、1975年にKip ThorneさんとAnna Żytkowさんが提唱した、赤色超巨星と中性子星から成るハイブリッドな星だ。表面上はオリオン座のベテルギウスのような赤色超巨星に似ているが、同天体内部で起こっている独特の活動のため、そのスペクトルは赤色超巨星のものとははっきりと異なる。 ソーン・ジトコフ天体の生成メカニズムははっきりとはわかっていないが、もっとも受け入れられている理論は、進化の段階で2種類の天体が互いに影響を及ぼし、はるかに大きな赤色超巨星が中性子星を飲み込む

    奇妙なハイブリッド「ソーン・ジトコフ天体」の候補を初検出
  • 155光年彼方に公転周期8万年の惑星

    【2014年5月15日 ジェミニ天文台】 155光年彼方に、8万年という長い公転周期を持つ巨大ガス惑星が直接撮像で見つかった。中心星から離れているため観測がしやすく、今後の系外惑星研究のよいサンプルになりそうだ。 うお座GU星と、遠く離れた惑星b(GU Psc b)。チリのジェミニ南望遠鏡および米・ハワイのCFHT望遠鏡の可視光と赤外線データ(赤)を合成。クリックで拡大(提供:発表資料より) カナダ・モントリオール大学の研究チームが、155光年彼方のうお座GU星を8万年という長い周期でめぐる巨大ガス惑星を発見した。分光観測を手がかりとしてこの惑星の温度は摂氏800度、中心星の年齢を手がかりとして惑星の質量は木星のおよそ9〜13倍と推定されている。 中心星であるうお座GU星は太陽の3分の1の重さを持つ変光星で、生まれて1億年程度の若い星のグループ「かじき座AB運動星団」の仲間であることが判明

    155光年彼方に公転周期8万年の惑星
    fukumimi2002
    fukumimi2002 2014/05/16
    中心星であるうお座GU星は太陽の3分の1の重さを持つ変光星で、生まれて1億年程度の若い星のグループ「かじき座AB運動星団」の仲間であることが判明したばかり。
  • 火星隕石に生命活動の痕跡に似た構造

    【2014年3月3日 NASA】 日の調査隊が南極で回収した火星隕石に、地球で見られる生命活動の痕跡に類似した構造が見つかった。 やまと隕石に見られるカーブしたチューブ構造。クリックで拡大(提供:NASA。以下同) 隕石中の球体構造(赤)。球体のない部分(青)に比べて2倍の炭素を含む。クリックで拡大 日の南極調査遠征隊が2000年に発見した火星隕石から、生命活動を示唆する可能性のある構造が見つかった。南極のやまと山脈で回収された13.7kgの隕石「やまと00593」は、13億年前に火星の溶岩流で形成、1200万年前に天体衝突により地表から宇宙空間に放出され、5万年前に南極大陸に落下したとみられている。 NASAジェット推進研究所のLauren Whiteさんらによる分析で、このやまと隕石から火星の生命活動を示唆する2つの構造が見つかった。1つは、隕石中に走る小さなチューブ構造。もう1つ

    火星隕石に生命活動の痕跡に似た構造
  • 太陽系外初、地球サイズの岩石惑星

    【2013年10月31日 NASA】 今年発見された公転周期わずか8.5時間の系外惑星が、地球と同等サイズの岩石惑星であることがわかった。このタイプの惑星の発見は、太陽系外では初めてだ。 確定した太陽系外惑星の数が10月22日に1000個を超え、系外惑星の存在はもはやまったく珍しいことではなくなってきた。これらの発見に大いに貢献してきたNASAの探査衛星「ケプラー」のデータから、今回初めて地球と同等サイズの岩石惑星が見つかった。 惑星「ケプラー78b」が見つかったのは、はくちょう座の方向400光年彼方にある、太陽より少し小ぶりな恒星だ。ケプラーの観測では、惑星が中心星の前を通過する時にわずかに暗くなるようすがわかる。その減光の度合いから惑星の大きさが地球の1.2倍、つまり体積は地球のおよそ1.7倍とわかった。 さらにアメリカとスイスの研究チームがそれぞれ別の地上望遠鏡による分光観測を行い、

    fukumimi2002
    fukumimi2002 2013/11/01
    惑星「ケプラー78b」は、はくちょう座の方向400光年彼方、太陽より少し小ぶりな恒星。大きさが地球の1.2倍、体積は1.7倍とわかった。ただしケプラー78bは公転周期が8.5時間とひじょうに短い。中心星からの距離が1/100AU
  • 氷河期明けの「寒の戻り」は天体衝突が原因?

    【2013年5月27日 カリフォルニア大学サンタバーバラ校】 今から1万2800年前、氷河期から温暖化に向かう途中の一時的な寒冷期「ヤンガードリアス期」は、天体衝突によってもたらされたという説がある。当時の地層に残った小球体を米大学の研究チームが分析したところ、この説を裏付ける結果が出された。 調査が行われた小球体は、北米から欧州を中心とした9か国18か所の「ヤンガードリアス境界層」から見つかったものだ。クリックで拡大(提供:YDB Research Group。以下同) 小球体のサンプル。クリックで拡大 約6500万年前に恐竜などの生物が大量絶滅したのは、直径10km程度の隕石が地球に衝突して急激な寒冷化を引き起こしたからだという仮説が有力だ。似たことが、もう少し小規模ながら、比較的最近も起こっていたかもしれない。 最後の氷河期が終わって地球が温暖化に向かっていた時期にも、何度か「寒の戻

  • 天の川銀河で初めて見つかった極超新星の痕跡

    【2013年2月25日 JAXA】 通常の超新星爆発の100倍も高エネルギーの「極超新星爆発」。これまで天の川銀河の中では見つかっていなかったその痕跡が、国際宇宙ステーションのX線監視装置MAXIによって初めて発見された。 MAXIの観測によるX線全天画像。クリックで拡大(発表資料より) (左)5500光年かなたのスーパーバブル(白い囲み)とX線源(a〜d)。(右)はくちょう座の北十字を重ねた図。半径約1000光年に広がったバブルの大きさがわかる。クリックで拡大(発表資料より) 通常の超新星爆発の100倍ものエネルギーを持つ「極超新星爆発」は、これまでに私たちの天の川銀河以外の銀河で8つ程度(日のアマチュア天文家による発見も含む)、爆発の痕跡は2つ程度観測されている。 こうした爆発により作られる高温ガスのバブル(泡)は天の川銀河内でも存在するだろうと考えられてきたが、距離が近く見かけのサ