twitterで「現代人の病」だと書いてしまったので。 明治十年の『官員名鑑』と『官員録』から。 姓と名の用例が並んでいる場所があったので選んでみた。 弘道軒清朝では「真」、明朝体活字では「眞」で組まれている。 これが普通の感覚。 とはいえ、一筋縄では行かない。手元の楷書活字資料では 正楷書は「真」だけ、文部省活字は「眞」だけ、弘道軒四号は両方ある。 『明朝体活字字形一覧』では「眞」しかない。『当用漢字字体表』の出現までは明朝体活字では「真」は必要なかった。手書きでは圧倒的に「真」でも、活字になると「眞」となり、そこに差異を見出すことはなかったといえよう。 ならばなぜ弘道軒に「眞」があるのか、これは宿題。