こんにちは!漢字カフェ担当のカンキツです。 常用漢字の「兵」「甲」「由」は馴染み深い漢字ですが、それらとは微妙に見た目が異なる「乒」「乓」「曱」「甴」という漢字が存在することをご存じでしょうか?そんな不思議な漢字たちを、今回は個人で漢字字典の執筆活動をされ、SNSでも漢字に関する話題を発信されている竹澤雅文さん(拾萬字鏡@JUMANJIKYO)に3回に分けて解説頂きます! 日本でも使われた「乒乓」 著者:竹澤雅文(X名義「拾萬字鏡@JUMANJIKYO」) 現代漢語では卓球を「乒乓球」と綴る。しかし、曲亭馬琴の『南総里見八犬伝』第104回に出てくる「乒乓」は「ヨロヨロ」と読ませている。江戸時代の文学の中には明清の時代の中国文学に使われる俗字や当て字が借用される場合があり、これもその一例といえる。ちなみに馬琴の『近世説美少年録』の中には「乒乓(よろめ)く」という例があるようだ。「兵」が片足を