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ブックマーク / gendai.media (390)

  • 小・中学生の女子はなぜ「うち」という一人称を使うのか? その深すぎる理由(中村 桃子) @gendai_biz

    「ことば」と「自分らしさ」 筆者は「社会言語学」を専門に研究してきた。この分野は、ことばの社会的な側面に注目するが、ここでは、ことばを使って私たちは「自分らしさ」をどのように表現しているのかという問題を取り上げよう。 「ことば」には情報を伝えるという重要な役割があるが、それと同時に、会話に関わっている人同士の関係やイメージも伝えている。 最も分かりやすい「人称詞」の例で言えば、自分を「わたし」と呼ぶか「ぼく」と呼ぶかで、話し手のイメージは変わってくる。また、聞き手を「○○さん」と呼ぶか、「○○」と呼び捨てにするかで、話し手と聞き手の関係も変わる。さらに、会話に登場した人を、「あの人」と呼ぶか「あいつ」と呼ぶかで、その登場した人の印象も変わる。 つまり「ことば」には、自分はどんな人間なのか、聞き手とどんな関係にあるのか、また、話題に上がっている人をどう思っているのかなどを伝える働きもあるのだ

    小・中学生の女子はなぜ「うち」という一人称を使うのか? その深すぎる理由(中村 桃子) @gendai_biz
  • 武蔵野美大の異色の研究者が取り組む「宇宙気候学」とは何か?(リケラボ)

    私たちの住む地球といえば、太陽系の惑星の一つ。太陽があるから、地球には夜と昼が訪れ、日々の天気も変わります。しかし地球の天候に影響を与えるのは太陽だけとは限りません。たとえば宇宙から降り注ぐ高エネルギーの放射線(宇宙線)も、地球の天候に影響を与えているかもしれません。 そんな新しい学問領域『宇宙気候学』に取り組むのが、武蔵野美術大学、通称“ムサビ”の宮原ひろ子教授です。過去に地球に降り注いだ宇宙線の痕跡は、樹木の年輪や南極の氷床に刻み込まれています。さらに宮原教授らのグループは、中国にある石灰岩に注目し、宇宙線の変動を知る画期的な手法開発にも成功。 美術大学では異例ともいえる物理系の研究者に、その独自の研究内容とキャリアパスについてのお話を伺いました。 宇宙は地球環境に影響を与えているのか ——はじめに宇宙気候学の概要について教えてください。 宮原 宇宙気候学という新しい学問領域が提唱され

    武蔵野美大の異色の研究者が取り組む「宇宙気候学」とは何か?(リケラボ)
  • 日本一有名な小説「源氏物語」、今の京都の言葉に訳したらこんなにスゴかった(小泉 明奈)

    一有名な小説「源氏物語」、今の京都の言葉に訳したらこんなにスゴかった 担当編集が衝撃を受けた「いしいしんじ訳」 平安の都で書かれた、文学史上の傑作と称される『源氏物語』(紫式部)。多くの現代語訳が標準語で著されてきた中で、今の京都に生きる人々のことばでの現代語訳に挑戦したのが、作家・いしいしんじ氏だ。京都新聞に連載された当初から、京都っ子たちの話題を呼んだ作『げんじものがたり』は、主人公・光源氏が誕生する「きりつぼ」帖から、正・葵の上のもののけによる死が描かれる「あふひ」帖までの9帖を抄訳している。 どちらの帝さまの、頃やったやろなあ。 女御やら、更衣やら……ぎょうさんいたはるお妃はんのなかでも、そんな、とりた ててたいしたご身分でもあらへんのに、えらい、とくべつなご寵愛をうけはった、 更衣はんがいたはってねえ。 紫式部の声が聞こえてくるような、今の時代の豊かな表現で綴られるいしい

    日本一有名な小説「源氏物語」、今の京都の言葉に訳したらこんなにスゴかった(小泉 明奈)
  • 「ミソジニー」って最近よく聞くけど、結局どういう意味ですか?(江原 由美子) @gendai_biz

    ミソジニー」という言葉をSNSなどで目にする機会が増えた。が、厳密にはどういう意味の言葉なのだろうか。江原由美子氏が『ひれふせ、女たち ミソジニーの論理』(慶應義塾大学出版会)をもとに解説する。 ミソジニーがわからなかった 「ミソジニー」という言葉がある。「女性嫌悪」「女性蔑視」などと訳されたりする。女性や女らしさに対する嫌悪や蔑視のことだという。男性が女性に対して持つだけでなく、女性が同性に対して持つこともあると言われる。 よくフェミニズムで使われるという解説もあるが、私は、フェミニストであると自認しているにもかかわらず、これまでこの言葉を使ってはこなかった。 なぜ使わなかったかというと、素直に分からなかったからだ。この言葉を使うことで何か明らかにできると感じたことは一度もなかった。その言葉に、何かを明らかにしてくれる分析力を感じるよりもむしろ、来歴も機能もおそらく異なるはずの様々な現

    「ミソジニー」って最近よく聞くけど、結局どういう意味ですか?(江原 由美子) @gendai_biz
  • 「船酔い」「食料」「排泄物」で検証する「蒙古襲来」「秀吉の大返し」(山根 一眞)

    元寇で蒙古軍が敗退した最大の原因は「神風」ではなく「造船」にあったことを緻密な計算で解いてみせてくれた『日史サイエンス』(講談社ブルーバックス)。その手法に感動、著者、播田安弘さんにぜひ会いたいという希望が実現した。 播田さんは、造船エンジニアならでは長年の知識、経験をもとにCGで蒙古軍船を復元し、その脆弱性をあぶり出している。さらに、その軍船の能力をもとに蒙古軍の兵力を検証、博多への上陸時、上陸後の軍勢を描く。それは、私たちが漠然と理解していた蒙古襲来とはかけ離れた仮説で、痛快きわまりないものだった。 『蒙古襲来絵詞』の伝えられていない「続きの場面」 山根 蒙古軍の陣容は大型軍船300隻、小型上陸艇300隻、水汲み艇300隻、合計900隻と言われてきた。それは、造船内容の記録がある高麗の史書『高麗史』(1451年刊)によるそうですね。 播田 それはフビライが支配下の高麗へ下した要求、「

    「船酔い」「食料」「排泄物」で検証する「蒙古襲来」「秀吉の大返し」(山根 一眞)
  • 1951年、サンタクロースが「火あぶり」にされた大事件をご存知ですか?(大谷 哲) @gendai_biz

    1951年、サンタクロースが「火あぶり」にされた大事件をご存知ですか? クリスマスとどんちゃん騒ぎの世界史 火あぶりにされたサンタクロース 1951年12月23日、フランス・ディジョンにて、とある人物が火刑に処せられた。その人物の名とは、サンタクロース。第二次世界大戦後、プロテスタントの国であるアメリカの資主義とともに流入してきたアメリカ式サンタクロースは、カトリックの擁護者たることを自負していたフランス人の一部聖職者の目に、キリストの降誕祭をまったく別の形に変えてしまう——あるいは、彼らが信じるキリスト教の伝統には無かったものを混ぜ込んでしまう、許されざる者と映った。 当時の夕刊紙『フランス・ソワール』がその様子を伝えている。 ディジョンの聖職者たちによって、教会の横領者にして異端者として断罪されたサンタクロースは、教区若者組に属する子供たちの面前で大聖堂の鉄格子に吊るされたのち、火あ

    1951年、サンタクロースが「火あぶり」にされた大事件をご存知ですか?(大谷 哲) @gendai_biz
  • 話題のナイキ広告で噴出…日本を覆う「否認するレイシズム」の正体(ケイン 樹里安) @gendai_biz

    NIKEが2020年11月27日に公開した2分間の映像には、サッカーをする3名のアスリートが登場する。いずれも、学校に通う女子生徒でもある。それぞれにサッカーに打ち込む姿が映し出されるのだが、その行方を阻む日常の人種主義(everyday racism)を含む困難と、それに対する抵抗のありようと連帯の契機が映し出されている。 以下では、特にレイシズムとの関連から広告の内容に注目する。 彼女たちは、それぞれに困難を抱えた日常生活を送る。チマ・チョゴリ制服を着て街を歩くときにうつむかねばならない。トイレでほかの女子生徒から束ねた髪をおざなりに触られる。集団に囲まれてカバンを引っ張られ、プリントが散乱し、駆け出さざるをえないのは、いじめに直面する、おそらく「日人」の女子生徒である。それぞれの困難が交互に映し出されていく。 だからこそ、ある女子生徒はスマホで「現代の在日問題を考察する」と題した連

    話題のナイキ広告で噴出…日本を覆う「否認するレイシズム」の正体(ケイン 樹里安) @gendai_biz
  • 日本メディアの「オバマ回顧録」の翻訳、その訳文がはらむ「危険性」を考える(鴻巣 友季子) @gendai_biz

    メディアの「オバマ回顧録」の翻訳、その訳文がはらむ「危険性」を考える 政治的衝突の火種になりかねない 翻訳こそ「政治の場」 翻訳というと、どんな役割があると思われるだろうか? 語学や文学、せいぜい各国のおつきあいの際に必要なツール程度にみなされてきたかもしれない。じつは翻訳とはもろに政治の場であり、戦場であり、知力の武器そのものなのだ。 たとえば、明治時代、悪名高い日英間の不平等条約をなんとか修正するために、イギリスで『源氏物語』を一部英語に訳して出版した日人がいた。ジャーナリストであり政治家であった末松謙澄(すえまつ・けんちょう)である。有名なアーサー・ウェイリーの英訳 The Tale of Genjiが二十世紀初頭に登場する以前のこと。 末松謙澄はどうしてそんな難事に挑んだのかといえば、日が千年も昔から高度に発達した文明国であることを、『源氏物語』を通じて示すためだったという

    日本メディアの「オバマ回顧録」の翻訳、その訳文がはらむ「危険性」を考える(鴻巣 友季子) @gendai_biz
  • 『プリンキピア』初版本、最新調査で新たに200冊の所在が明らかに(熊谷 玲美)

    今月の科学ニュースで紹介するのは、科学史上最大の古典といわれるニュートンの『プリンキピア』についての新発見です。謎だった初版部数や、ライプニッツはこの当に読んでいなかったのかどうか、これまでの常識を覆す発見が報告されました。 世界は物理法則が支配している すっかり暗くなった午後5時半すぎ。近所の土手にのぼると、ちょうど頭上を明るい光が通り過ぎていくところだった。滑るように空を横切っていく光は、数日前から日人宇宙飛行士の野口聡一さんが滞在中の国際宇宙ステーション(ISS)だ。 2020年11月21日17時36分に、富士から流星カメラで捉えた国際宇宙ステーション(ISS)の様子です。こと座のたくさんの星々の中をゆっくりと動いていきました。反対に動く光はレンズのゴーストです。pic.twitter.com/GT2apqqNcX — 藤井大地 (@dfuji1) November 21,

    『プリンキピア』初版本、最新調査で新たに200冊の所在が明らかに(熊谷 玲美)
  • イギリスで日本の「カツカレー」が“国民食”になっている驚きの理由(江國 まゆ) @moneygendai

    ブームが止まらない 「イギリス人はカツカレーに夢中!」 そんな情報が先日、英国のオンライン・ニュースで流れ、日でも注目されたようだ。カツカレーを含めて、日人気はここ30年の間に、徐々にイギリス国内で定着してきた。 第一の波は、1992年にロンドンで創業したカジュアル店「Wagamama」の急速なチェーン展開だ。ポップですっきりとしたデザイン、おしゃれなストリートフード風のメニューが若い層に俄然アピールし、瞬く間に人気者に。 続いて1990年代後半に誕生したのが回転寿司の「YO! Sushi」。回転寿司をイギリスに初導入して全国展開したことで「ポップで近未来的な日」のイメージが広まることになった。 Wagamama以前の日と言えば、伝統色の強い独立店が、駐在員や日文化好きをターゲットにしていた程度である。日文化を知らないイギリス全土のマス層に、日の輪郭が届き始め

    イギリスで日本の「カツカレー」が“国民食”になっている驚きの理由(江國 まゆ) @moneygendai
  • 『鬼滅の刃』、中1の娘を魅了した「いい子な主人公・炭治郎」…その〈新しさと古さ〉(堀越 英美) @gendai_biz

    「いい子の主人公を見たことがなかった」 先日、「初見の人間が感動して泣くところを見たい」という『鬼滅の刃』ファンの中学1年生の娘に連れられて、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』を鑑賞した。「こんなに泣きを期待されて泣かなかったら、ハードめな反抗期が前倒しで来てしまうのでは……。泣いたら泣いたで恥ずかしいし」。 そんな心配は幸い、杞憂に終わった。劇場の明かりがついてみれば、我々だけでなく、隣の母娘も前方の席の父息子も、小学生男子グループも10代女子3人組も、みんなべそべそ泣いていたからである。今まで子連れで訪れてきたどんなファミリー映画でも、これほどの熱気を体験したことはなかった。 歴代記録を次々に塗り替えるほどの大ヒットとなれば、当然にその人気の秘密を知りたくなる。『鬼滅の刃』の魅力を語りつくすには早口でも5億年かかるという娘に言わせれば、絵、セリフやオノマトペのセンス、小説のようなモノロー

    『鬼滅の刃』、中1の娘を魅了した「いい子な主人公・炭治郎」…その〈新しさと古さ〉(堀越 英美) @gendai_biz
  • オードリー・タン「強制のない社会、安心できる社会のために」(語り)オードリー・タン, 構成)クーリエ・ジャポン)

    オードリー・タン。 新型コロナウィルスが蔓延する台湾で、マスク在庫がリアルタイムで確認できるアプリ「マスクマップ」を開発し、その対応が絶賛されたことで名前を知った人も多いことだろう。 彼女(氏によれば「性別なし」なのだが、ここでは便宜的にそう呼ばせていただく)は2016年、35歳という若さで蔡英文政権に入閣、デジタル担当政務委員(大臣)に就任。 そんな彼女が語った、このデジタル時代に「自由になる」ということ、貴重なインタビューを『オードリー・タン 自由への手紙』よりお届け。第10回は「強制から自由になる」。>今までの連載はこちら! 強制から自由になる 「私は保守的アナキストです」 インタビューでこう話してから、それはどんなものなのか、しばしば質問を受けます。 一般に保守主義(コンサバティズム)は伝統や慣習や組織を守るものとされています。

    オードリー・タン「強制のない社会、安心できる社会のために」(語り)オードリー・タン, 構成)クーリエ・ジャポン)
  • サーファーに納豆アレルギーが多い、その意外な理由(木原 洋美) @gendai_biz

    アレルギー患者が、気をつけなければいけないアナフィラキシーショック。実は特定のアレルゲンだけでなく、異なる抗原でも起こりうるという。これは「交差反応」と呼ばれる症状。そのリスクは意外なところに潜んでいる。 ハチは2回目が危ない、とは限らない 「殺人アリ上陸!」――。 2017年、神戸港で荷揚げされたコンテナからヒアリが発見され、日中が大騒ぎとなった。 ヒアリ(火蟻)は、その名の通り、刺されると火傷したような熱感を伴った痛みを感じる恐ろしい生物。毒性はスズメバチと同程度に強く、北米では毎年100人以上が死亡している。 連日、マスコミの報道では、毒性の恐ろしさが強調されていたが、対応にあたった神戸市立医療センター中央市民病院・救命救急センターの有吉孝一医師は、「怖いのはむしろ、毒性の強さよりも、アレルギーの交差反応によるアナフィラキシーショック(急性アレルギー中毒)でした」と語る。 「交差反

    サーファーに納豆アレルギーが多い、その意外な理由(木原 洋美) @gendai_biz
  • ナチ政府の「安楽死プロパガンダ映画」が、私たちに教えてくれること(市野川 容孝) @gendai_biz

    京都に住むALSの女性患者を死に至らせた医師が逮捕され、安楽死に関する議論に注目が集まっている。ここでは、第二次大戦中のナチ政府下で作られた映画から、安楽死を問い直す。 一映画 ある映画をこれから紹介する。この映画のことを忘れないでいてほしい。稿の目的は、この映画を2020年の今、日語であらためて、一人でも多くの人に伝えることに尽きる。 主な登場人物は三人。一人はハナ・ハイトという女性。もう一人は、ハナの夫であり、病理学者のトーマス・ハイト。そして、もう一人、ハナとトーマス友人である医師のベルンハルト・ラング。トーマスとラングは幼なじみで、大学でも医学を一緒に学んだ。トーマスは研究の道に進み、大学教授(病理学)となり、ラングは臨床の道に進み、開業医となる。トーマスはラングを通じてハナと知り合い、結婚するのだが、周囲の者は、ハナと結婚するのはラングだと思っていた。ラングは結婚せず、

    ナチ政府の「安楽死プロパガンダ映画」が、私たちに教えてくれること(市野川 容孝) @gendai_biz
  • BLMやK-POPスターから考える、私たちが学び続けなければいけない理由(竹田 ダニエル) @gendai_biz

    BLMやK-POPスターから考える、私たちが学び続けなければいけない理由 今、日社会に最も求められていること Black Lives Matterは、決して一過性のデモやオンライン上の議論ではなく、継続的かつ歴史的なムーブメントになりつつある。 日では、BLMの最も可視化されやすい部分である「黒人差別の抗議活動」としてのデモや暴動に注目し、アメリカという「過激な」国だけで起こっていることとして捉えられがちであるが、決して他人事として無関心でいるわけにはいかない。 実際に、多くのグローバル企業やアジア人であるK-POPのスターがBLMへの寄付や意思表明をしていることが、まさにこのムーブメントがグローバルな規模、重要性、そして緊急性を持っていることを象徴している。 この記事では、英語圏で報じられているニュースを参照しながら、日社会で暮らす人たちがBLMの質を掴み、そしてこのムーブメント

    BLMやK-POPスターから考える、私たちが学び続けなければいけない理由(竹田 ダニエル) @gendai_biz
  • 理科のテストで小学3年生がガリレオと同じ仕打ちを受けた深刻な理由(伊与原 新)

    人はなぜ、「科学らしいもの」に心ひかれてしまうのか……? 東京大学大学院で地球惑星科学を専攻、大学勤務を経て小説デビューし、「ニセ科学」の持つあやしい魅力と向き合うサスペンス『コンタミ 科学汚染』を上梓した作家・伊与原新氏。同氏が生み出した、ニセ科学に魅せられた科学者・Dr.ピガサスが今回語るのは、あなたもダマされているかもしれない、政治・イデオロギーと結託した科学者たちの「印象操作」。テレビで読んだ、その「科学知識」、当ですか――? (これまでの記事はこちらから) "小さなガリレオ"の受難 最近、こんな投稿がSNS上で話題になっていた。小学3年の理科のテストで「時間がたつとかげの向きがかわるのはなぜですか」という問題が出され、「地球が回るから」と答えたところ、バツをつけられたというのだ。 教師がテスト用紙に赤字で書き込んだ正解は、「太陽が動くから」。「学習したことを使って書きましょ

    理科のテストで小学3年生がガリレオと同じ仕打ちを受けた深刻な理由(伊与原 新)
  • コロナに覆われた2020年、根深すぎる「政治と文化」の関係を考える(柴 那典) @gendai_biz

    COVID-19の感染拡大と共に、さまざまなイシューで政治音楽の関係が大きな焦点を集めた2020年。そんな中、東京発の3人組ヒップホップユニットDos Monosは、極めて知性的、批評的、かつ撹乱的なスタイルで思考を深め表現をしているグループだ。 5月には台湾IT担当大臣オードリー・タンとのコラボレーション楽曲「Civil Rap Song ft. Audrey Tang」を発表。6月に発表された「Fable Now」や、先日リリースされたアルバム「Dos Siki」も大きな評判を集めている。 Dos Monosの荘子it・TaiTan・没、そしてコンテンツレーベル黒鳥社の若林恵とのインタビュー対話。後編では日政治文化の関係について、アートの持ちうる可能性について語り合った。 2020年の政治文化の関係 ――2020年は、COVID-19の感染が広がったことで、政治文化政治

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  • 日本政府は国民を守らない…「原爆は怖くない」ウソだらけの安全神話(大前 治) @gendai_biz

    ヒロシマ・ナガサキへの原爆投下から75年。アメリカ軍による非道な行為を許さず、その惨状を語り継ぐことは大切である。それと同時に、「日政府は原爆の被害から国民を守ろうとしたのか」という視点も重要である。史実を掘り起こすと、現在のコロナ対策にも通じる問題点が浮かび上がってくる……。 政府が説く「火の用心」と「手袋」 1945年(昭和20年)8月6日に広島、8月9日に長崎に原子爆弾が投下された。熱線、爆風、放射線が襲いかかり、町は火炎に包まれて「火の海」になり、放射性物質を多く含んだ「黒い雨」も人々に降り注いだ。 死者は広島市で約14万人、長崎市で約7万人(いずれも推計値)。生き残った人々も、放射線や熱線による被害に苦しみ続ける。たった一発の核兵器がこれだけの被害をもたらす。 戦時中の日では、こうした被害は隠された。「空襲は怖くない」という情報統制と、「逃げずに火を消せ」という防空法が徹底さ

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  • 自衛隊の前身「警察予備隊」の創設から70年…その知られざる誕生秘話(辻田 真佐憲) @gendai_biz

    今年は終戦75年だが、自衛隊の前身のひとつである警察予備隊の創設から70年の節目でもある。警察予備隊は、1950年8月10日に発足し、12月29日に編成を完了した。 よく知られるように、その直接的な契機は朝鮮戦争だった。マッカーサーはその勃発を受けて、7月8日、「日政府に対し、75000人の国家警察予備隊の創設と海上保安庁定員の8000名増加に必要な措置をとることを許可する」(大嶽秀夫編・解説『戦後日防衛問題資料集』より。引用にあたっては一部表記を改めた。以下同じ)との書簡を吉田茂首相に出したのである。事実上の指令だった。 軍隊の復活なのか? 憲法9条との兼ね合いは? そのような問題を脇において、警察予備隊の編成は超特急で進められた。そのため、現在の秩序だった自衛隊からは想像もできないほど、さまざまな混乱や問題が立て続けに起こることになった。 大尉→中将級→大尉…役職が激しく乱高下 警

    自衛隊の前身「警察予備隊」の創設から70年…その知られざる誕生秘話(辻田 真佐憲) @gendai_biz
  • 「生産性」と「役に立つ生」に憑かれた、私たちのグロテスクな社会について(木澤 佐登志) @gendai_biz

    2016年7月26日、神奈川県相模原市の障害者施設で殺傷事件が起きた。「生産性のない人間は生きる価値がない」。植松聖死刑囚は犯行直後こう語っていた。奇しくも事件から4年を迎える直前には、ALSの女性が殺害された事件が話題となり、「役に立つ生」という発想に取り憑かれた私たちの社会をめぐる議論が盛んになっている。 『群像』2019年10月号に掲載された、文筆家の木澤佐登志氏による随筆は、こうした問題の一面を切り取っている。ここに再掲する。 ある番組が映したこと 卓で両親とテレビを見ていた。そのときテレビには知的障害者の男性が映し出されていた。その某国営放送の番組は、相模原障害者施設殺傷事件から明日で3年という節目に作られた特集らしかった。 冒頭、アナウンサーが「全国の18歳以上の男女に電話で世論調査を行ったところ、障害者への差別や偏見は「社会にある」と答えた人が80%近くにのぼりました」と言

    「生産性」と「役に立つ生」に憑かれた、私たちのグロテスクな社会について(木澤 佐登志) @gendai_biz