世のなかのほとんどのものが数値化されてしまう現代社会において、「うた」とはどんな存在なのか? たくさん再生されたから、たくさんSNSに投稿があったから、それはいいうただといい切ってしまっていいのか? そこからこぼれ落ちてしまっているうたに価値はないのか? そんな自問自答をすればするほど沼にはまっていってしまいそうな2020年、ゆーきゃんは『うたの死なない日』という意味深なタイトルのアルバムを全国流通でリリースする。もともとは世のなかに出さずにお蔵入りにしようとしていた楽曲が元になっているという本作。うたとはなんなのか、このアルバムはそれを聴き手に示してくれているような気がする。富山にいるゆーきゃんに、Zoom越しでゆっくりと話を訊いてみた。 インタヴュー&文 : 西澤裕郎 心強く思ってもらいたい、励ましたい、みたいな気持ちはゼロでしたよ ──ご無沙汰しています。お元気ですか? ゆーきゃん