2020年10月10日~11月8日に開催された「江戸の土木」展。展覧会のこだわりや裏話を、担当である渡邉晃・上席学芸員に、インタビューしてみました。 街歩きとダムブームがアイデアの種にーー「江戸の土木」展は、橋や水路、街づくりなど、江戸の土木事業にスポットを当てた展覧会になっています。太田記念美術館でもこれまでになかった切り口ですが、どのようにしてこの企画を思い付かれたのでしょうか? 渡邉:2011年から、アートテラー・とに~さんと、「そうだ江戸、行こう。」という、浮世絵を持って街歩きをするツアーを、個人的に開催しているんですね。浅草編、銀座編、外濠編など、毎回テーマを決めて、各エリアの代表的なスポットを、浮世絵と比較しながらぶらぶらするという内容です。年に3~5回くらい、通算で恐らく40回はやったんではないでしょうか。 ーーTV番組の「ブラタモリ」みたいな企画ですね。しかも10年近く、4