年度経済成長率は、前年度の四半期のGDPの平均から、その年度の四半期のGDPの平均がどの程度変化したかで計算される。しかし、前年度が上り調子だったか、下り調子だったかによって、発射台が異なってくる。前年度の最終四半期に既に高い水準に達していれば、その分、見かけ上、その年度の成長率は高くなる。「ゲタ」(Carry over)とは、その年度の各四半期が、前年度の最終四半期と同じ水準で推移した場合(年度内の成長がゼロ)でも達成できる成長率のことであり、これが大きければ発射台が高い。計算は、前年度の最終四半期の水準(季節調整済)を、前年度の四半期の平均の水準で割ってパーセント表示することにより行う。 下の図のように、GDPの変化率ではなく、水準をグラフ化すれば理解しやすい。2009年度の成長率は▲2.1%、2010年度の成長率は3.3%であったので、これだけみれば、2010年度の方が経済状況は良か
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