スターファイターが開発された当時は、ミサイルが発達した時代で、ミサイル万能論という考えが大勢を占めていました。「空対空戦闘においてはミサイルが全て。機関砲はいらない」という物です。 しかし実は、スターファイターが上記の呼び方をされたのは別の理由があります。その原因は空対空用のミサイルではありません。地対空の迎撃ミサイルです。 このころは、これらの防空用迎撃ミサイルも急発達をとげたころで、アメリカ軍でさえも、なかば本気で「コストのかかる迎撃機ではなく、防空ミサイルに迎撃を任せよう」と、迎撃機の全廃を考えていました。 そんな頃にロッキードは、迎撃ミサイルではなく、迎撃機としてF-104を開発します。ですがこの機体、細長い胴体にとても小さな主翼と、まさにその「迎撃ミサイル」のような形をしていたので、「これは半分ミサイルじゃないか。これからの機体はパイロットが要らないのか」と人々は思ったのです。