福島第一原発の事故で、これから日本で原発を建設することは絶望的になった。各地で、建設中の原発も工事が止まるなど、見直しが相次いでいる。他方、オバマ米大統領は、原油の輸入量を向こう10年で1/3削減する「エネルギー安全保障政策」を発表した。この中で彼は「公益企業は2035年までに電力の80%を風力、太陽熱、原子力、天然ガスなどのクリーン・エネルギーでまかなうことを義務づける」として原子力をクリーン・エネルギーと位置づけた。 原子力がクリーン・エネルギーだという話には、福島原発の事故を見ている日本の国民は抵抗を覚えるだろう。しかし原発は、少なくとも死者数を基準にすると、他の発電所より安全である。IEA(国際エネルギー機関)の統計によれば、発電量1TWh(兆ワット時)あたりの死者は、石炭火力の161人、石油火力の36人に対して原子力は0.04人。そのほとんどはチェルノブイリ原発事故で、西側諸国で
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