銭湯のサウナや、カップラーメンのお供や、ゼルダの伝説などで今でも使われている砂時計。砂時計は、約1000年前から使われていたといわれているが、そこには、現代科学をもってしても解明できていない、様々な謎が隠されているらしい。 そんな、砂時計にまつわる謎が紹介されている本がある。タイトルはずばり、『砂時計の七不思議』(中央公論社)。著者は中央大学教授の田口善弘教授(執筆当時は東京工業大学助手)である。なんともロマンあふれるタイトルにいざなわれ、読んでみた。 本には、タイトルの通り、砂時計にひそむ七つの不思議が紹介されている。例えばこんなものだ。 「砂時計の砂が流れ出る速さは、砂時計の上半分に残っている砂の量によらない」 これ、一見すると当たり前のように見えるが、これが水だとこうはいかない。 紙パックの牛乳の底近くの側面に穴を開けたとする。最初はいきおいよく牛乳が出てくるが、最後の方はちょろちょ