金融システム救済策が、逆に株価を奈落の底に落とすと、誰が想像しただろうか。 10月3日、米下院議員は、この法案が通れば、金融市場は落ち着きを取り戻すと信じていたに違いない。7000億ドル(約71兆円)に上る金融安定化法案が、わずか4日前に否決されると、778ドル安というニューヨーク株式史上最悪の下落を招いた。それだけに、再び否決されれば、株式市場はさらに下落する危険がある…。ナンシー・ペロシ下院議長をはじめとする下院議員は、反対票を投じた議員への説得工作を続けてきた。 そして3日の昼過ぎ、ついに法案が下院を通過した。議員が安堵の表情を浮かべる。ところが、その直後から、約300ドル高で推移していたNY株は、底が抜けたように下落し、終値は157ドル安まで落ち込んだ。週が明けても下落が止まらず、6日の終値は370ドル安の9955ドル50セント。4年ぶりの1万ドル割れとなった。 「実体経済が悪いか
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