山中忍 = 文 text by Shinobu Yamanaka photograph by Kazuhito Yamada/KAZ Photography イングランドでは「ルーザーズ(敗者の)・メダル」と呼ばれる準優勝メダル。これほど、この日のマンチェスターUに相応しいメダルはない。マンUは、支離滅裂なパフォーマンスで、バルセロナに完敗したのだから(0-2)。 マンUのファーガソン監督は、試合後に「勝つべきチームが勝った」と勝者を讃えた。その潔さはあっぱれだ。だが実際には、「負けるべきチームが負けた」と言うべきだっただろう。それほどマンUは酷かった。信じ難く、衝撃的なほどに。敗因を挙げるならば、「自滅」とさえ言ってもよい。慣れないシステム4-3-3を選んだのはなぜなのか? そもそも、4-3-3システムでチームを送り出した指揮官の意図は、どこにあったのか? 立ち上がりこそ、9分