政府による「特別な監視体制」の下、再稼働した関西電力大飯原子力発電所3号機(おおい町)。立地自治体の首長らは2日、おおむね歓迎の意を表明したが、反原発団体が町内で活発に活動するなど全国の注目を浴び続けたおおい町民は複雑な心境を吐露した。 大飯原発がある大島地区。原発作業員も宿泊する旅館を切り盛りする40歳代の女性は「これまで原発があって当たり前の生活を送ってきた。『再稼働反対』と随分騒がれたが、元の静かな暮らしに戻りたい」とつぶやいた。「この地域は(原発がなくても)半農半漁で生きていける。再稼働で助かるのは、むしろ消費地の経済では」とも話した。 町中心部で幼児2人を育てる20歳代女性は「子供のことを考えると原発は不安要素。県外への引っ越しを考えることもある。ただ、手厚い子育て支援策など(原発交付金などによる)恩恵もあり、簡単に反対とはいえない」と複雑な胸の内を明かした。 原発の長期停止で、