これは放射性物質の基準に限らないことですが、「他の国の基準値と比べて日本の基準は高いので問題だ」という主張をしばしば目にします。しかし、実際の検出状況や摂取状況から問題が語られる頻度はそれより低いのではないだろうかと感じています。そして、実際に重要なのは摂取状況および、そこから考えられる安全マージンの余裕の度合いではないでしょうか? 基準値をもとに語られる例として、残留農薬を例に考えてみます。農薬はその構造からいくつかのグループに分類されます。その中に、ネオニコチノイド系というグループが有り、神経に作用するということで危険性が高いのではないかと問題視するむきがあります。そのネオニコチノイド系農薬の基準値が日本では海外より高めに設定されているケースが有り、健康被害につながっていると主張する医師もいます。しかし、基準値が高めに設定されていることは事実なのですが、実際の検出状況を見ると、諸外国の