筑波大は16日、学位論文に盗用があったとして、システム情報工学研究科博士前期課程(経営・政策科学専攻)に在籍していた中国人留学生、李聖浩氏(31)の修士の学位を取り消したと発表した。 同大によると、李氏は2007年1月、同研究科の6人で修士論文にあたる特定課題研究報告書をまとめた際、担当した「法律・規制分析」(計28ページ)の原稿7割弱と六つの図を別の大学の研究論文から盗用していた。執筆者から指摘を受け、同大は昨年6月、調査委員会を設置。李氏は学位取得後に帰国し北京市で旅行会社を経営しており、盗用は認めたが、調査委の聴取には応じなかった。 同大では、処分内容を英語、中国語、韓国語、日本語でホームページで公開する。 清水一彦・教育担当副学長は「論文盗用をチェックするソフトウエアを必要に応じて使うなど、再発防止に努めたい」としている。