9/13 読了。 近代日本のあらゆるジャンルの文章をパスティーシュにして面白おかしく作り上げた偽書を101冊紹介する変な本。有名な本のパロディはもちろん、よくできたショートショートみたいな回もあり、楽しくサクサクと読める。途中現代日本批判が鼻につくのが玉に瑕。
J.G.フレイザーの大著『金枝篇』のダイジェスト版の邦訳。1994年に東京書籍から出た同名本の文庫版でもあり、上巻では『金枝篇』第一巻”The Magic Art and the Evolution of Kings (Part 1)”から第四巻”The Dying God”までの内容を収めている。 本著は『金枝篇』の内容をコンパクトに纏めたものであり、フレイザーの学説とそれを裏付ける類例に絞って記述されている。その為フレイザーの学説を手っ取り早く知りたい方、『金枝篇』の大まかな内容を知りたい方には打って付けなものと言える(特にこの上巻では、「共感呪術」や「王殺し」などフレイザーの学説において中心となる概念が解説されている)。 ただ(これは『金枝篇』そのものの問題でもあるのだが)、フレイザーが紹介する資料の信憑性に難がある。p188での日本の天皇の記述のように、引用元の段階で間違っている情
「空腹の時間をつくらないように、計画的に間食する」という考え方に興味があったので買ってみました。 おなかがすくとイライラもするし、仕事の効率も落ちるので、確かに胃袋の中に一定の食べ物が入っていたほうが 集中力はあがりそうです。 ただ、なんでもいいから間食すればいい…という考え方だと、当然太るので (間食を含めて)1日6食をどのように割り振ればいいか、ということについて詳しく知ることができます。 間食のめやすになる、「100kcalの食事」についてのページ、参考になりました。 ただたちょっと引っかかったのは、炭水化物はなるべくとらないようにという記述。 確かに夜ガッツリいってしまうのはダメだと思いますが、朝昼はきちんとお米食べても大丈夫じゃないかなあ。 この本のとおりにダイエット実践…はしないと思いますが、都合のいいところだけつまみ食いで参考にさせてもらいたいと思います。
二十一世紀の今でも、地球のどこかには雪男やチュパカブラが"存在"している。まして紀元前から中世にかけては摩訶不思議な生き物がそこら中に"いた"。科学がそんな存在を否定し始めた十九世紀に本書は書かれた。科学的な見方と共に、ある種の郷愁を持って語る話は新たな興味を持たせてくれた。
作者のお遍路記。 信仰心などとは無縁の作者が、ただただ知らない場所を歩きたくて始めたお遍路。 肉刺に細心の注意を払い、雨やトンネルに悪態をつき、寄り道上等で1200kmの遍路道を進んでいく。 信仰心はあまり持ち合わせていないので、格好も納経も適当である。 なのでお遍路心構えとか信仰に対する考えの変化などは求めてはいけない。お寺の描写が少なくても当たり前。 これはあくまでもお遍路道を辿った旅行記なのだ。 だからこちらもゆったりと構えてページを捲ることができる。 あまつさえ、お遍路に行ってみちゃおうかなーなんて思ったりもしてしまう。 そんなパワーが潜んでいる。 もう一度お遍路に行くより未体験の何かをしたい、そう言い切ってしまえる作者ならではの旅行記を楽しんだ。
謎が謎を呼ぶ展開と杜王町って非常に相性が良い、というのが感想。誰が正義で誰が悪なのか分からない展開。いきなり絶体絶命に窮地に立たされる主人公……などなど、荒木飛呂彦のストーリーテリングの上手さが際立っている。第4部の裏返しのような話になるのかなぁと思うものの、少年ジャンプ的に限界を突破した物語を、猟奇殺人的に不可欠な性倒錯が濃厚になっていて、もしかしたら時代を代表する傑作になるかもしれない。 荒木飛呂彦は週刊誌で二十年以上も連載していただけあって、週刊誌的な文法が染み付いている作家だと思う。おそらくは、本人もそれを自覚していて、前シリーズの心残りの部分になっていると思う。たぶん、SBRが週刊誌から月刊誌に変わったことから、序盤のレース的な面白さを中盤以降の大統領との戦いと繋げることに失敗しているところを反省して、いよいよ天才が月刊誌仕様の物語を作ろうとしていることが伺える。 2巻まで読んだ
感想つーても、実は買って来たばかり、今日のこと。 が、PS時代に最高レベルでクリアはしている。 ただ、今回発売のPSP版には、追加シナリオがあるっていう、反則技によって、購入。 罪が終わってないので、こちらから先にプレイすることになるけれども……。 要するに、これをプレイするまでに相当時間が必要だろう、ということだけは確か。 物語は「罪」から繋がる平行世界の物語――ってことになるだろうかね。 その世界で、罪から繋がる因果が牙をむく、みたいな? 格好よさげにもやっと説明するならそんな感じか。 罪とでは、キャラクターの年齢設定が倍近く違うので、内容もそれに合わせて高年齢傾向になっている。 どちらにせよ、物語設定的に多少荒唐無稽な感じがするのは罪と同じ。ただ、罪とは悲惨さが段違い。罪の方が悲惨さが増している。 また、人間の醜悪さについても、罰の方が穢れた大人が主人公なので、心に杭うたれるようなと
タマキングの温泉巡り旅日記です。 …が、冒頭から「温泉などちっとも興味がない」「服を脱ぐのも着るのもめんどくさい」と言い切るタマキング。 それじゃ何を目的に旅に出るのかというと、まるで迷路と化した温泉地の宿の建物探訪なのです。 40代のおっさん3人組みの旅は、なんともマイペース。 それぞれ好きなところを観光し、同じ宿に集合、温泉やら宿やらを堪能し、昼間はまた別行動…すてきすぎです。 そしてタマキング注目の迷路宿もまたすてき。 よじれた階段やどこに通じているのかわからない廊下…タマキングが描いた宿の見取り図をたどっていくと、なんだか温泉宿が現実離れした場所のように思えてきます。 タマキングの「おもしろい!」と思ったことに対しての貪欲さにほれぼれしてしまいます。 ほかにもタマキングの興味アンテナがびびっと反応したものたちを見てみたいなぁと思うのです。
2007年に発足した超常現象などを懐疑的に調査していく団体。団体名は「Association for Skeptical Investigation of Supernatural」(超常現象の懐疑的調査のための会)の略。超常現象の話題が好きで、事実や真相に強い興味があり、手間をかけた調査を行える少数の人材によって構成されている。主な著書に『謎解き 超常現象Ⅰ~Ⅳ』『UFO事件クロニクル』『UMA事件クロニクル』『超能力事件クロニクル』(彩図社)、『昭和・平成オカルト研究読本』(サイゾー)、『増補版 陰謀論はどこまで真実か』(文芸社)などがある。 公式サイトはhttps://www.asios.org 「2022年 『謎解き「都市伝説」』 で使われていた紹介文から引用しています。」
読書録「エジプトがすきだから。」3 著者 k.m.p.(なかがわみどり ムラマツエリコ) 出版 角川文庫 p44より引用 “まず、ぱっと見てやる気がありそうな店を 探そう。そしてお客がたくさんいる店。日本 のラーメン屋みたいに、のれんが汚いほうが ウマイとかそういうこともなく、汚ければで てくるものも汚かったりする。かといって、 制服着てたり、テーブルクロスがあればいい かというと、かっこばかりで超まずくて、値 段ばかり高かったりする。とりあえず安そう な店を探そう。ハズレてもあきらめがつく。 いい店はそのうち、経験で分かるようになる。 ” 目次より抜粋引用 “旅のかたち 旅=気合 私たちの見たエジプト エジプトにはコツがいる ホテルというところ” 女性二人組みによる、エジプト旅行の記録 をもとにエジプトの魅力を伝える一冊。 他社刊行作加筆訂正文庫版。 食べ物についてからマイナーな見どころ
「容姿にも体力にも自身がない奴がモテるための最後の手段を教えます。本を読むことです。騙されたと思ってやってごらんなさい」 高校生の頃、英語担当のおじいちゃん先生がこう言いました。単純な僕は、勧められたディケンズの『クリスマス・カロル』を皮切りに本を読むようになりました。その後、少しはモテるようになった...気がします。 おそらく今、日本で『モテる男、裏ランキング』を採ったらかなり上位に食い込むであろう男、ピース又吉がナビゲートするブックガイド。 ネタバレせずに本を読みたくさせるその文才に驚きます。 面白可笑しく、時に切なく。特に、古井由吉の『杳子』の紹介では不覚にも涙をこぼしてしまいました。もしこれが実話ならば名エッセイスト、虚構であったとしても短編小説の名手です。 映画や音楽に比べて、ともすれば偉そうになりがちな文芸の世界。それを偉ぶらず謙虚な姿勢で、まさに『第2図書係補佐』というスタン
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