ドキュメント高校中退―いま、貧困がうまれる場所 (ちくま新書) 作者: 青砥恭出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2009/10メディア: 新書購入: 14人 クリック: 191回この商品を含むブログ (62件) を見る 家族みんな中退、二世代にわたる母子家庭、先行きのない若年出産。貧困スパイラル!…高校を中退していく生徒の家庭には、ひとり親の家庭も少なくない。離婚した母親たちが働く場所もパート等の不安定雇用しかない。少しでも高い収入を求めて、夜は水商売へ働きにでる母親も多い。毎日、昼働いた後、夜遅くまで店で客と飲み、体をこわして水商売すらできなくなり、いっそうの貧困へ落ちていく。 公立中学から、それなりの進学校経由で大学に行き、資格を取って就職した僕は、いわゆる「底辺高校」を、「勉強しないで遊んだり暴力ふるってばっかりのバカとヤンキーの集まり」だと内心嘲っていたのです。将来困っても、自
2009年02月12日03:00 カテゴリ書評/画評/品評Taxpayer まさかここまでひどいとは - 書評 - 子どもの貧困 二児の父として、このことは知っているつもりだった。 子どもの貧困 阿部彩 関連entriesも少なくない。 site:http://blog.livedoor.jp/dankogai/ 子供 - Google 検索 404 Blog Not Found:貧乏な社会で子を産むな 404 Blog Not Found:書評 - 若者を食い物にし続ける社会 なのに、いかに知らなかったかを改めて思い知らされた。 かつて親だった人も、すでに親になった人も、これから親になる人も、必読。 難しい本ではないので、高校生以上の未成年も、読んでおくべき。 本書「子どもの貧困」は、日本の子どもの貧困がいかにひどいかを、情ではなく理で説いた渾身の一冊。 はじめに iv 「子どもの貧困」
ベストセラーとなった『下流社会』から約3年。家族や都市の問題と絡めつつ、一貫して日本社会の階層化について言及してきた著者の新刊である。さすがはマーケッター、人目を引くタイトルの付けかたを心得ている。「女はキャバクラ嬢になりたがっている」ことを自明の前提として「なぜ」と問うてしまうあたり、「えっ、今の時代はそうなってるの?」と思わせてしまうインパクトがある。 本書は、今年3月に刊行された三浦展の『日本溶解論』で明らかにされた「若い女性のなりたい職業の第9位にキャバクラ嬢がランクイン」という調査結果に焦点を当て、さらに発展させたものである。 この調査は、三浦の主宰するカルチャースタディーズ研究所が、2007年に全国の15~22歳の若者を対象に行った携帯のメールアンケート(女性の対象者は1935人)である。その際、なりたい職業の選択肢が29種類に限られていたため、08年に選択肢を59種類まで増や
厚生労働省は8月28日、いわゆる「ネットカフェ難民」の実態調査の結果を明らかにした。ネットカフェ難民とは、家を持たずに、終夜営業をしているネットカフェや漫画喫茶に寝泊まりしている人たちのことだ。 最近のネットカフェや漫画喫茶は、単にマンガが置いてあってインタ-ネットが使い放題というだけではない。自分のスペースが個室に近い形で仕切られていて、シャワーも完備されているから、そこで暮らすことが十分に可能なのだ。しかも一晩いて1500円程度の店も多く、都心に近い場所に立地しているから交通も便利である。 典型的なネットカフェ難民は、普段はネットサーフィンをしたりマンガを読んだりしていて、派遣先から仕事の依頼メールが携帯に届くと働きに出るという生活を繰り返しているのである。 厚生労働省の実態調査は、全国のネットカフェ、漫画喫茶3246店舗に対して電話で行われた。それによると、推計されるネットカフ
2007年12月17日18:45 カテゴリ書評/画評/品評Love 赤木智弘たちに足りないもの - 書評 - 若者を見殺しにする国 昨日到着、即読了。 若者を見殺しにする国 赤木智弘 実に読ませる本。若者自身による若者論として必読の本。 だが、何かが足りない。 その足りない何かがわかったような気がするので、本entryではそれについて書く。 本書「若者を見殺しにする国」は、「『丸山真男』をひっぱたきたい」をひっさげて若者論壇に登場した赤木智弘が、それを拡張して一冊の本にまとめたもの。 目次 - 書籍出版 双風舎:【書籍一覧】より(余談だが、このページTBを受け付けてる。えらいぞ双風舎)。 Amazonのページの情報を元に補強 まえがき----赤木智弘とは、いったいどんな人間なのか 第一章 強大な敵としての俗流若者論 青少年の凶悪犯罪が増えているって? なぜ俗流若者論がささやかれるのか オタ
という本を読んだ。フリーター生産工場としての大学院という過激なサブタイトルの通り、大学院博士課程を修了しても職が全く無い現状について分析した本だ。博士号をもちながら、非常勤講師とコンビニや塾講師のバイトで月収15万円、正規雇用の可能性は無い、中にはパチプロになって糊口をしのぐ人もいるという。 よく言われているように、大学院重点化計画とは、文科省や大学経営者たちが既得権益を維持するための秘策だったという内容である。ただこの陰謀の源流は意外と古く、バブル前から画策していたようだ。不況に乗じて多くの学生を引っかけたというのは、どうも大学市場をコントロールする者たちにとってはうれしい誤算でもあったらしい。 博士課程を修了するには国公立でストレートの5年で300万、私立では600万も払わなくてはならない。しかし無給の労働力として、または研究費獲得の頭数として利用し、使い終わったら無職のまま放り出す。
■ 書籍情報 【裏社会の日本史】 フィリップ ポンス (著), 安永 愛 (翻訳) 価格: ¥4515 (税込) 筑摩書房(2006/03) 本書は、「犯罪や社会の底辺での営みの諸現象を歴史の厚みの中に位置づけ、社会の暗部の所掌を把握し、現代日本の周縁的空間の形成の経緯に光を当てること」を目的とした、「日本のやくざと貧苦の人々についての書」です。著者は、本書の横断的なテーマとして、「犯罪を生み出すものとしての貧困と差別。放浪への導きの道具としてのやくざ、周縁層を組織化する力、路上と下層民、黙契と共謀、個人的あるいは集団的な反抗、『拒絶の伝統』の表現、最後に、文学や社会的想像性の中で育まれる彷徨のテーマである」と述べています。 第1部「日陰の人々」では「周縁民たち」の歴史を述べ、「穢多と非人にのみ注目したのでは、差別の現象の広がりを見誤ってしまう。紀元がかなり漠としており、呪術的=宗教
『ノイマンの夢・近代の欲望―情報化社会を解体する (講談社選書メチエ)』(→読書録)と『不平等社会日本―さよなら総中流 (中公新書)』を繋ぐための本、とでも言えるかもしれない。この2冊は全く違うトピックを扱っているから、何故著者はこんなにも関連性の無い領域に手を出したのだろう、と疑問に思った読者は結構多いと思う。特に、『不平等社会日本―さよなら総中流 (中公新書)』は著者の想像を遥かに超えるかたちで売れてしまったから、この著者が不平等論者であるかのような印象を持たれてしまっている嫌いがあるのかもしれない。確かに表面的に見れば、情報化社会と不平等社会日本というテーマには何の関連性も無いように見える。が、佐藤俊樹が問題視しているのは、そのような表面的な問題ではない。彼が問題視しているのは、言葉の使われ方。「情報化」や「不平等」という言葉は、あまりにも「分かりやすい」が故に誤解を招き易い言葉であ
俺みたいなバカがいまさら何も言うこた無いですが例のあるある捏造についてですが、前にも書いたけど、あの番組はもとからあまりにバカバカしいので授業のネタにしてたぐらいなんですが、まあ捏造がはっきりしてよかったですな。これでもうテレビ番組も(すくなくともしばらくは)ええかげんなことできなくなりましたな。 だいたいアレだからな、別にあるあるだけが悪いんじゃなくて、そもそも健康ビジネスっていうものがもう救いようもないほどダメダメな業界になってるのだ。ウチの近所につぶれたコンビニがあるんですが、今そこは空きテナントになってるんですが、でもたまに短期間だけわけのわからん業者が入ったりする。そういうのは決まって健康食品とかを売ってる。外から見えないように目隠しして、そこで毎朝毎朝、卵とか食パンとか小麦粉とかサラダ油とかをタダで配ってるんですよ。 そうするともう、キミらどっから湧いて出て来たんや?言うぐ
下流喰い―消費者金融の実態須田 慎一郎 おすすめ平均 多くの問題提起がなされている もはや必須本 孫引きの孫引き 消費者金融にノーベル平和賞が貰えるのに、日本は遅れている 大衆迎合作品 Amazonで詳しく見る by G-Tools たつをさんの書評を読んで買った本。 [を] 下流喰い―消費者金融の実態 http://nais.to/~yto/clog/2006-10-05-5.html なかなか面白かった。けっこう知らないことが出てたので。 人が多重債務者になっていくプロセスというのがよくわかった。 クレジットカードでキャッシングを使う リボ払いとか利率の高いやつで払う(利息の感覚が麻痺する) 返済できなくなって、サラ金(無人のとこ)で借りる。 サラ金を返済したら、もっと借りられますよって営業の電話が来る。 満額借りて使い切って、返済できなくて、2件目へ行く このあたりから返済のための借
下流喰い―消費者金融の実態 2006-10-05-5 [書評・感想][Money] ■須田慎一郎 / 下流喰い―消費者金融の実態 「下流喰い」読了。おそろしい世界です。 幸運なことに、今まで消費者金融のお世話になることなしに暮らして きました。しかしこのご時世、これから先はどうなるか分かりません。 とはいえ、絶対に、これからも借りずに生きていきたい、と思いました。 以上、感想文。 以下、読書メモ: 消費者金融の利用者数は2004年の一年間で2000万人突破。 平均借入額は101万円。 2002年度消費者金融。新規顧客の71.8%が男性。年齢は30未満が44.1%、 30〜40が23%。年収は、500万未満が81.2%(400万未満が65.3%、300万未満 が41.9%、200万未満が16.6%)。これらから、主たる顧客層は 「低収入の若年男性」へシフトしているこ
2006年09月21日19:00 カテゴリ書評/画評/品評Money 喰われる前に - 書評 - 下流喰い 私もそう考えていたので、実態を知るべく本書を入手した。 下流喰い 須田慎一郎 H-Yamaguchi.net: 問題の本質は、金利とか生保とかではないと思う 解決すべきなのは、彼らがもうかっていることとかではなく、困っている人たち、苦しんでいる人たちがいるということだ。 消費者金融の今を知りたい人は、すぐに手に入れるべき本だ。 残念なのは、消費者金融で身を持ち崩しそうな「多重債務者」予備軍は、本書を手にしないだろう、ということ。 「下流喰い」は大変バランスが取れた本である。上限金利をめぐる最新の状況や街角における街金の現状といった虫瞰的な視野と、業界全体の沿革や他の金融業との関連などの鳥瞰的な視野が適度に配合されている。須田さんはTVにもよく出ていて、私も何度かご一緒したことがあるの
搾取される若者たち―バイク便ライダーは見た! (集英社新書) 阿部 真大 (→amazon) 本屋で手に取ったら面白そうだったので買ってみました。2006年10月22日発行となっていて、出たばっかりのようです。 amazonの要約 大学を休学した「僕」は、一年間にわたりバイク便ライダーの仕事に従事する。そこで出会ったのは、不安定雇用の立場に甘んじながら、危険労働の現場に積極的に飛び込む、同僚ライダーたちの姿だった。広く他業種を見渡しても、ニート問題や引きこもりでやり玉にあがることの多い若者たちは、むしろ、自ら進んでワーカホリック状態に陥っている。それは一体なぜなのか?東京大学大学院に在籍中の著者が、自らの体験をもとに、同世代の団塊ジュニアが直面する労働・雇用問題を分析した、衝撃の論考。 英国のポリー・トインビー『ハードワーク~低賃金で働くということ』(→amazon)、米国のB.エーレンラ
昨日と一昨日は、法政大学で日本社会学会大会が行われていた。私が聞いた報告の中でおもしろかったものを紹介しよう。 阿部真大、「バイク便ライダーの職場におけるルールの形成」 である。この報告の前提になっているのが、 阿部真大, 2005, 「バイク便ライダーのエスノグラフィ」『ソシオロゴス』29: 215-231. である。まず驚いたのが、バイク便ライダーは、法的にはバイク便会社の従業員ではなく、仕事を請け負っているという事実である。従業員ではないので、事故にあっても労災はおりないし、バイクが故障しても、修理は自己負担のはずだ。しかも、バイク便ライダーの場合、事故に遭う確率が高いし、部品の磨耗や事故のせいで修理のコストもバカにならないはずである。しかし阿部によれば、当のバイク便ライダーの多くは、自らの仕事を趣味の延長線上に位置づけており、ほとんど搾取されているという自覚がなさそうなのである。も
前にラジオクリルタイでボソッと言った一言をちょっとだけふくらましてみる。 一言で言うと、『ウェブ進化論』*1は『下流社会』*2とネガポジの関係にある。 言い換えると、フレーミング型展望論という意味で両者は通低している。 偏ったデータを用いたあいまいな結論を、高みに立ったところから提示して、漠然と印象付けるというところ。 あるいは、限定的なデータを基に、ある特定の層の活動を全体に拡大して、未来像として語ってみせるというところ。 そして、主に中高年世代向けなのが『下流社会』で、若年世代向けなのが『ウェブ進化論』、といったところになるか。 別にそれがいいとか悪いとか言おうというのではない。 何がベタでネタで、それが善でこれが悪という話でもない。 また、この自分の意見が特にメタというわけでもない。 重要なのは、それらが「メッセージ」としてどこまでの射程を持っているのかということ。 そして、それらの
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