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ブックマーク / tnakamr.hatenablog.com (21)

  • 再帰、言葉、無限、部分と全体 - エヌ氏の成長・円錐

    朝早くから仕事をはじめ、気分転換に裏の公園の小道をとっつきまで行って戻ってくる。どんぐりが落ちている。 竹中均の「精神分析と自閉症」を読む。 精神分析と自閉症 フロイトからヴィトゲンシュタインへ (講談社選書メチエ) 作者: 竹中均出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/09/11メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (7件) を見る 再帰、言葉、無限、部分と全体。こうして取り上げると自閉症とはいかにも哲学的な疾病のように思える。おそらく正確にはわれわれが存在しているのは「そうした世界」であり、定型発達者はそれを見ないですむような「意識」を発達させているだけなのだろう。もちろんその境界は恣意的なものと考えてよいわけだろうが。 「結局、時間の導入によっても、(無限の)空間における「自己指示という矛盾」はすっきりと解決されはしない。そうではなくて、「時間の存在もまた矛盾

    再帰、言葉、無限、部分と全体 - エヌ氏の成長・円錐
    hengsu
    hengsu 2012/10/29
    やっぱり、難解な本だと思う。竹中均「精神分析と自閉症」の書評・紹介:[思想・哲学][脳・神経]再帰、言葉、無限、部分と全体
  • 21世紀最初の天才数学者 - エヌ氏の成長・円錐

    民主党政権の科学技術政策の行方について、特に先月始まった仕分け以来の科学コミュニティ(もちろん自分や身の周りも含めて)の喧々囂々はすごいものがある。(たとえば、http://mitsuhiro.exblog.jp/12991996/) こういうことは同時代の意見として記録する意味は(自分に対してもネット社会に対しても)あると思うので、喧々囂々の第一波がどうやら過ぎたこの時期に、当座の自分の意見なり、対応の心構えをまとめてみたい。 ・日社会のシステムがここまで危機的状況にあるという認識はまず基的に必要。 ・国からの研究資金(科学研究費等)のサポートの見通しは現状では不透明だし、数年にわたってあちこちで変なことが起こる可能性はあるが、それはシステムを大きく変えるために必要な揺さぶりだと受け止めることはできるし、また研究者は個人的にはやや楽観するのが生きのびるコツだろう。 ・マスコミ、特に新

    21世紀最初の天才数学者 - エヌ氏の成長・円錐
  • メタ宗教としての仏教 - エヌ氏の成長・円錐

    ほぼ1ヶ月ぶりに卓球に行く。休み休み1時間半やっていると汗が吹き出してくる。爽快。 河合隼雄X中沢新一の「仏教が好き!」を読む。 仏教が好き! 作者: 河合隼雄,中沢新一出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2003/08/06メディア: 単行購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブログ (44件) を見る 宗教に関わらず、哲学としての宗教に興味を持っている人にはかなりおすすめの一冊。たまたま図書館で河合隼雄X中沢新一というのを見つけて読んでみた。 「(中沢)ところがこの知恵の設定が解除される事態が発生してしまった。そのとき大きな国家が出現してきています。帝国の出現ですね。仏教は、帝国というものが生まれるのとほとんど同じ時期に生まれている。ここが「仏教とは何か」ということのもうひとつの質だと僕は思います。仏教はこの帝国が生まれてくる時代に誕生して、この帝国を生み出すものが人間の

    メタ宗教としての仏教 - エヌ氏の成長・円錐
    hengsu
    hengsu 2009/10/30
    [review「仏教が好き」、読んでなかった。
  • 歴史の方程式 - エヌ氏の成長・円錐

    シカゴから昨日帰国した。今度の学会は収穫が多かった。 7年半前に今の研究室に加わった時に新たにテーマを立ち上げたのだが、そのときに考えたアイデアにはほぼひととおり手をつけ終わり、当たったものにさらに工夫を加える形で発展させてきた。 1、2年前から、次のステージに進むためには何か転換が必要だと感じ始め、そういう目でいろいろ見直しをしては自分なりにアイデアを練っていたつもりだったが、どれも何となく今のテーマの枠を出ておらず、自分でも物足りなかった。 それが、今回の学会で見つけたいくつかの手がかりをきっかけにして、いきなり霧が晴れるように、新しいテーマが見えてきた。その意味では大変充実した5日間だった。 出張中にべた事で当たりだったのは、平凡だがシカゴピザとオイスター。今までは「地球の歩き方」で店を探していたが、今回は、同じようにシカゴに来ている人たちのブログをcheckして、いい感触の店を

    歴史の方程式 - エヌ氏の成長・円錐
    hengsu
    hengsu 2009/10/28
    マーク・ブキャナン「歴史は「べき乗則」で動く」
  • Rhythms of the Brain - エヌ氏の成長・円錐

    今週の後半はすっかり秋の空気に入れかわって、雲も高くちぎれて流れるようになった。いい季節なのだが、研究者にとっては科研費の申請書の季節でもあり、今年は特に大幅にルールが変わったこともあって、いろいろ調整に時間がかかっている。シルバーウィークも半分以上は返上することになりそう。 Gyorgy Buzsakiの"Rhythms of the Brain"を読む。 Rhythms of the Brain 作者: G. Buzsaki出版社/メーカー: Oxford University Press発売日: 2006/08/03メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (6件) を見る 脳の高次機能は守備範囲外なので、Buzsakiの位置づけに自信がないのだが、一度聞いたtalkは圧倒的に創見に満ちていた。たぶん、理論もwetも異常に高いレベルでこなせる異常人と

    Rhythms of the Brain - エヌ氏の成長・円錐
    hengsu
    hengsu 2009/09/16
    Buzsaki、カッコいいなぁ。"脳は正負のフィードバックに満ち満ちているので、リズムは必ず創発して来る。"これは同感。
  • 衆院選の21世紀と数学の20世紀 - エヌ氏の成長・円錐

    衆院選の結果が出て、民主党が308議席を獲得して圧勝。私は民主支持だが、ここまでの大勝がいいことなのかと不安もある。ただ、政権運営に慣れてない民主党がそれなりにやっていくためには、この数が力にあるとも考えられるので、いいことかもしれない。自民党にどれだけの復元力があるのかが大事なポイントになるだろう。 ピエルジォルジョ・オディフレッディの「数学の20世紀」を読む。 数学の20世紀―解決された30の難問 作者: ピエルジォルジョオディフレッディ,Piergiorgio Odifreddi,寺嶋英志出版社/メーカー: 青土社発売日: 2009/04/01メディア: 単行購入: 2人 クリック: 10回この商品を含むブログ (8件) を見る 現代数学(圏とか、不動点定理とか)が気になっている人にはおすすめの。厳密性はとりあえず置いていて、現代数学の全体像が得られるように、ヒルベルトの23の問

    衆院選の21世紀と数学の20世紀 - エヌ氏の成長・円錐
    hengsu
    hengsu 2009/09/02
    「数学の20世紀―解決された30の難問」借りて読もうかな
  • 英雄ではないダーウィンについて - エヌ氏の成長・円錐

    さすがに朝方は涼しくなってきて、6時前に新聞を取りに玄関のドアを開けて出て行くと、肩をひんやりと風が抜ける。 デズモンドとムーアの「ダーウィンが信じた道」を読む。 ダーウィンが信じた道―進化論に隠されたメッセージ 作者: エイドリアン・デズモンド,ジェイムズ・ムーア,矢野真千子,野下祥子出版社/メーカー: 日放送出版協会発売日: 2009/06メディア: 単行購入: 5人 クリック: 52回この商品を含むブログ (17件) を見る 長いこと生物学をやっていると、何度か「起源=これはなぜこうなったのか」を掘り下げたくなる状況が生じる。あるいは、「生命とは何か」「生命の論理とは何か」といった疑問にいきなり捉えられる瞬間がある。そういったとき、「不動の基盤」として意識されるのがダーウィンの進化論である。 では、ダーウィンはなぜ進化論にたどり着いたのか、を書いたのがこのであり、意外なところに

    英雄ではないダーウィンについて - エヌ氏の成長・円錐
    hengsu
    hengsu 2009/08/24
    これもいい本だな、きっと。
  • 光の場、電子の海 - エヌ氏の成長・円錐

    Iさんとの会話。 「ブライアン・グリーンのにエントロピーは未来に向かっても増大するけど、物理法則は時間反転について対称だから、過去に向かっても増大するって書いてあったんだけど、それってほんと?」 「うん、当だ」 「なんで?」 「それは、現在という時刻を特別な時間として選んでくるところに由来する」 あとで思った。現在を選択することによって現在のエントロピーが最小になっているのなら、エントロピーの概念は操作的なものであって、根源的なものではないのではないか。今度会うときはそこを聞いてみよう。 吉田伸夫の「光の場、電子の海」を読む。 光の場、電子の海―量子場理論への道 (新潮選書) 作者: 吉田伸夫出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/10/01メディア: 単行購入: 14人 クリック: 53回この商品を含むブログ (16件) を見る ファインマンの教科書で「量子を理解した人は誰も

    光の場、電子の海 - エヌ氏の成長・円錐
    hengsu
    hengsu 2009/08/18
  • 歴史改変SF&70年代風のハードボイルド - エヌ氏の成長・円錐

    今日は台風のせいか何とも蒸すなあと思いながら仕事をしていたが、帰ってニュースを見たら兵庫や岡山で大変なことになっている。そういえば暑さを実感するまもなく立秋になってしまった。 マイケル・シェイボンの「ユダヤ警官同盟」を読む。 ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫) 作者: マイケルシェイボン,Michael Chabon,黒原敏行出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/04/25メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 81回この商品を含むブログ (120件) を見るユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫) 作者: マイケルシェイボン,Michael Chabon,黒原敏行出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/04/25メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (90件) を見る 2008年のヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞のSF三冠を達成した作品。いわ

    歴史改変SF&70年代風のハードボイルド - エヌ氏の成長・円錐
    hengsu
    hengsu 2009/08/11
    これは面白そうだ
  • アット・ザ・ヘルム - エヌ氏の成長・円錐

    おとといの晩に学生時代からの友人Iさんと百万遍で3軒はしごして1時過ぎまで飲んだ。Iさんは私達の世代を代表する物理学者の一人で計算機物理学の世界ではトップエリートさんだ。その彼が生ビールで乾杯するやいなや「いや実は今、生命とは何かを考えているんだ」と言い出したので大変驚いた。生命をシンボライズするとある分子機械を計算機上で作ってしまって...というあたりからはじめて、ミーム、意味論と統語論のずれからくる生命議論の不毛性などなど、えんえんと話し続けた。こうなるとお酒は議論のエンジンとなり、話は収束しなくなる。うん、もっとクールな議論をしようよ、ということで次回はT大に出かけて第2ラウンドということになった。 キャシー・ベイカーの「アット・ザ・ヘルム」を読む。 アット・ザ・ヘルム―自分のラボをもつ日のために 作者: キャシーバーカー,Kathy Barker,浜口道成出版社/メーカー: メディ

    アット・ザ・ヘルム - エヌ氏の成長・円錐
    hengsu
    hengsu 2009/08/10
    この本は読みたい
  • 否定と流動 - エヌ氏の成長・円錐

    最近、イギリスのSさんとメールのやりとりをしている。お互い論文で名前を知っていただけの仲なので、最初は「こんなこと書いてもいいのかなぁ」という感じだったが、お互いの興味がほとんど一致している(幸い手法が異なる)ことがだんだんわかってきて、打ち解けてきた。来年のリスボンでの学会のついでに寄るという話になっていたのだが、お金が取れたらその前に共同研究のために誰かを寄こすよ、という話になった。そのうちスカイプで話そうよ、と言われているが、英語がなあ。 中沢新一・赤坂憲雄の「網野善彦を継ぐ」を読む。 網野善彦を継ぐ。 作者: 中沢新一,赤坂憲雄出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/06/26メディア: 単行(ソフトカバー) クリック: 24回この商品を含むブログ (24件) を見る 網野善彦が死んで5年。依然その大きな後姿はさまざまな影響を残している。このは、網野善彦の死の4ヶ月後に行

    否定と流動 - エヌ氏の成長・円錐
    hengsu
    hengsu 2009/07/10
  • よみがえる網状説 - エヌ氏の成長・円錐

    昨日は米沢富美子先生の講演を聴きに行った。進化論と20世紀物理学と複雑系の話。一般向けの講演で「おー」というネタはなかったが、話し方の参考になった。ただスライドが妙にピンクが多かったり、ピンクや水色の☆マークが頻出するのには参った。最後に挨拶に出てきた坂東先生の京都風のつっこみが面白かった。この人の話を聞いてみたい。 治部眞理・保江邦夫の「1リットルの宇宙論」を読む。 1リットルの宇宙論―量子脳力学への誘い 作者: 治部眞里,保江邦夫出版社/メーカー: 海鳴社発売日: 1991/03メディア: 単行 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る このはたぶん50%以上「トンでも」に分類されるのだろうが、主張は明快。カハルのニューロン説を捨て、ゴルジの「網状説」をよみがえらせ、それに基づいた量子脳力学で記憶の素過程を説明しようという豪腕。さすが保江先生。 「ニューロン主義にお

    よみがえる網状説 - エヌ氏の成長・円錐
    hengsu
    hengsu 2009/07/01
    ニューロン説と網状説の違いが判らない。
  • 絶対数学。 - エヌ氏の成長・円錐

    先週の金曜日に、精神神経センターのH先生に指摘されたことがずっと気になっている。われわれの使っている系が人工的過ぎるのではないか、より生理的な系でも同じことが成り立っているのか、というコメントである。 これは何とかせずばなるまいと感じて、今日は実験の合間にネットであれこれ調べて、ようやくこれなら、という系をみつけた。いくつかリスクはあるが、理屈の上ではうまくいきそう。ただ、研究室には無い系なので、習いにいかなければならない。いろいろ探すと、東大病院のA先生がエキスパートのようなので、そこにお願いしてみるつもり。 黒川信重、小島寛之の「リーマン予想は解決するのか?」を読む。 リーマン予想は解決するのか?_絶対数学の戦略 作者: 黒川信重、小島寛之出版社/メーカー: 青土社発売日: 2009/06/08メディア: 単行購入: 31人 クリック: 614回この商品を含むブログ (26件) を見

    絶対数学。 - エヌ氏の成長・円錐
    hengsu
    hengsu 2009/06/19
    [math[book]
  • ミラーニューロンの発見 - エヌ氏の成長・円錐

    M2の学生さんにやってもらっている仕事が面白いところに来ている。ただ自分はその方面の当の専門家ではないので、directional adviceをもらうために、学生さんと精神・神経センターまで出かけてHさんとじっくり相談してきた。 自分たちでも意外なことに、Hさんやそこの2人の室長さんからはこの仕事を非常に高く評価してもらえた。「あとひとつキーになる実験で納得のいくデータが出ればJNSは行けますよ」というのがHさんのコメント。それは自己評価よりは随分高かったらしくて、学生さんはすごく喜んでいた。 実は難しいのはその先だ。in vivoのデータをとるための共同実験を大阪市大のK先生と立ち上げようとしているところだが、in vivoだけに2,3ヶ月で結果がでるかどうかはかなり不透明だ。いろいろ状況証拠はそろっているが、こちらが望むようなデータが出るかどうかも、もちろんやってみなければわからな

    ミラーニューロンの発見 - エヌ氏の成長・円錐
    hengsu
    hengsu 2009/06/16
    読みたくなった
  • 変分問題としての量子化 - エヌ氏の成長・円錐

    今日の京都は梅雨の中休みで、午後からさわやかに晴れた。懸案だった実験もうまくいって夕前のアイスクリームがおいしい。 保江邦夫の「量子の道草」を読む。 量子の道草―方程式のある風景 作者: 保江邦夫出版社/メーカー: 日評論社発売日: 1999/02メディア: 単行 クリック: 3回この商品を含むブログ (2件) を見る 保江邦夫は気になる物理学者のひとりである。量子場の確率論的基礎づけが専門ということになっているが、「数式の美しさ」を語らせたら只者ではない。そんな保江邦夫が、ディラック方程式、シュレーディンガー方程式、伊藤方程式、オイラー=ラグランジュ方程式の美しさについて、あたかも名画を見るように鑑賞の手引きを書いたのがこのだ。 ところどころに、保江自身の物理学者としての個人史が挿入されているが、それもまたなかなか読ませる。いい時代だったんだなあと思えてくる。 シュレーディンガー

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    hengsu
    hengsu 2009/06/12
    保江邦夫「量子の道草」読みたくなった
  • 17−20世紀の観念史 - エヌ氏の成長・円錐

    昨日ビデオがおシャカになってしまったので、BDレコーダーを買うことにして(地デジ対応もそろそろしなければならないし)、朝からネットで調べもの。価格ドットコムやら何やらを巡った揚げ句、Panasonicの実売5.6万円の機種(2番組録画は不可)に決めた。そのまま注文するつもりだったが、ビエラとのセットで特売をやっているかもと家内が言い出して、駅横のビッグカメラに現物を見に行くことにする。 ビッグカメラでついていた値段はポイント還元分を考えても、ネット最安値より1万円高い。もう少し何とかならないかと店員さんと話していたら、BDレコーダーはSONYが作って他所に流しているので、結局SONYが割安になると言う話になった。おすすめ品は2番組録画ができて、HDは350GBで、ポイント還元分を考えたら7.1万円。「あ、これを買おう」と思った。そのまま持ち帰ろうかとも思ったが、一応ネットでチェックすること

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    hengsu
    hengsu 2009/05/13
    高山宏のブックカーニバル
  • これは魂かって? - エヌ氏の成長・円錐

    学術振興会の奨学生応募の季節が来た。250万円x3年なので学生さんにも気合が入る。連休中にできあがった第一案を学生さんが持ってきたので、午前中いっぱいを使って推敲した。 資料を見ると、昨年のDC1の採択率は何と28%強もある。こんなところにお金を使っていたのね、というのが正直な感想である。そうやって博士課程に進めるように誘導するのはいいけれど、その人たちはどこに落ち着き先を見つけられるのだろう。私が学生をやっていたころは、学振を取ったといったら超エリートで、学者人生勝ったも同然という感じだったが、4分の1がもらえる時代には大して箔はつかないのだな、と思った。まあでも学生さんにしてみれば大金なので、来週水曜日の研究科締め切りぎりぎりまで筆を入れなきゃね。 スーザン・ブラックモアの「「意識」を語る」を読む。 「意識」を語る 作者: スーザン・ブラックモア,山形浩生,守岡桜出版社/メーカー: エ

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    hengsu
    hengsu 2009/05/11
    ?どうだろう
  • 沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史 - エヌ氏の成長・円錐

    昨日、座禅会に2度目の参加。雨も降って内省的な雰囲気。だが瞑想境にはなかなか入れない。足の痛みがない分だけ、つまらない考えが泡のようにつながって湧いてくる。でもおかげでさっぱりしてよく眠れた。 佐野眞一の「沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史」を読む。 沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史 作者: 佐野眞一出版社/メーカー: 集英社インターナショナル発売日: 2008/09メディア: 単行購入: 7人 クリック: 1,593回この商品を含むブログ (57件) を見る 沖縄には2年前に家族ででかけた。首里城に行き、リゾートホテルに泊まり、美ら海水族館で遊んだ。子どもをホテルのプールで遊ばせながら、プールサイドで村上春樹訳の「ロンググッドバイ」を読んで過ごした。実に楽しくて、「ここで働けたらなあ」などと考えた。南の島など、大体はそんなものだ。 佐野眞一のこのは、題名どおり、南の島を賛美

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    hengsu
    hengsu 2009/04/28
  • 意識の存在理由 - エヌ氏の成長・円錐

    ここしばらくM2の学生さんと彼の進路について相談している。彼はもともと意識とか自己といったものに興味があって神経科学を志したのだが、学部4年の時の卒業研究でそちら寄りのラボに行き、何だか違う(あるいは、これではっていけそうにない)と思って、私のところで分子レベルでの神経科学をやっている。 どこかでもともとの志に少しでも近いところにシフトしたいという気もあり、手に職をつけるような科学の方がポストには近いという気もあり、博士課程はどうしようという相談だ。 私としてはどうしたって自分の利害も絡むのでニュートラルに助言するのは難しいが、自分の若い頃を思い出しながら、一緒にいろいろな選択肢を検討している。「こうした時の一番いいシナリオはこうこうで、一番悪いシナリオはこうこうだろう」といった感じだ。そういうことで迷えるのは限られた時期なので、うらやましくもあり、自分の時の不安な気持ちを考えるとかわい

    意識の存在理由 - エヌ氏の成長・円錐
    hengsu
    hengsu 2009/04/22
    読みたいかも
  • Quantum Monadlogy - エヌ氏の成長・円錐

    川沿いのサクラがそろそろ見ごろで、午後からの雨にもかかわらず散歩する人が結構いる。川べりには菜の花も咲いている。 中込照明の「唯心論物理学の誕生」を読む。 唯心論物理学の誕生―モナド・量子力学・相対性理論の統一モデルと観測問題の解決 作者: 中込照明出版社/メーカー: 海鳴社発売日: 1998/02メディア: 単行購入: 1人 クリック: 40回この商品を含むブログ (9件) を見る 唯心論と物理学の取り合わせに眉につばをつけながら読みはじめたが、十分OKなだと思う。 著者は量子力学の観測問題に強いこだわりがあり、既存のあれこれに満足がゆかず、量子力学にあわせて世界を作りこんでしまえばいいという発想に至ったらしい。ついでに、自由意志や意識、さらには時間の難題まで同じ解決策につめこんでしまう。 「システムの状態は波動関数によって表され、それはユニタリーな時間変化をなす。これが量子力学の第

    Quantum Monadlogy - エヌ氏の成長・円錐
    hengsu
    hengsu 2009/04/07
    ライプニッツのモナドか。アルゴリズム論なのか?[math]