不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 前回書評を書いた、山口昌伴さんの『台所空間学』を読んで感じたことをもう1つ。 それはいまコンピュータ関連の分野では話題になっているクラウドが、実は食文化においてはとっくに実現されているということである。 今更いうまでもなくクラウドコンピューティングにおいては、ユーザーは自分が所有するクライアント側には最低限の環境をもつだけで、必要なサービスはネットワーク(インターネット)経由で利用する形態となるが、それが実は食の分野においてはとっくに実現されてしまっているのだということに気づいて唖然としたのだ。 クラウドクッキングすでに紹介したとおり、かつての台所は日々の食事のための調理をする場というだけでなく、勝手口の裏は畑や鶏の買われた庭とつながった生きたままの食材を保管する貯蔵庫でも
渋日記@shibu.jp 渋川よしきの日記です。ソフトウェア開発とか、ライフハックを中心に記事を書いていきます。 taken by MorBCN IBMがテレビCMするし、ニュースにも出てくるし、そろそろクラウドの定義がクラウド化してきているので、オレオレ定義をブログに書いてみることにします。他の人も色々書いてみるといいよー。トラックバック歓迎。 クラウドは賃貸住宅 僕のクラウド的な考えを一言で言うとこれです。Python作者で、現在はGoogleでGAEの開発に携わっているというGuidoがブログに書いていた言葉ですが、これが端的にクラウドの考え方を表していていいのではないかな、と思っています。もちろん、これは単なる考え方であって、これをインプリメントするための各種アイディアもセットかな、と。 周辺技術 サーバを賃貸にするためには、それを支える技術が必要になります。分散のKVSなんかは、
Google Public DNSが発表されていました。 「Official Google Blog: Introducing Google Public DNS」 本当は書籍執筆〆切に追われていて首が回ってないはずなのですが、あまりに面白そうなので思わず調べてしまいました。 これって、DNSキャッシュのクラウド化なのだろうと思います。 利点は? 利点は「パフォーマンス向上」と「セキュリティ向上」の2つがあるようです。 パフォーマンス Performance Benefits http://code.google.com/intl/ja/speed/public-dns/docs/performance.html 原稿〆切がヤバくて、ざっと流し読みをしただけなのであまり自信がありませんが、どうも世界規模で運用して、世界的にQueryが多い所を優先的にキャッシュ更新しておくので、非常に効率が
話題のThe Datacenter as a Computerなる論文を読んでみた。Googleの中の人が書いたインターネット時代のコンピュータの話だ。 http://www.morganclaypool.com/doi/abs/10.2200/S00193ED1V01Y200905CAC006 The Datacenter as a Computer: An Introduction to the Design of Warehouse-Scale Machines: Synthesis Lectures on Computer Architecture, 2009, 108 pages, Luiz André Barroso Google Inc. Urs Hölzle Google Inc. ムーアの法則で、半導体の集積度がどんどん上がってきて、通信コストも安くなってきて、コンピュー
Nich Carrのエントリ経由で知ったのだが、マッキンゼーが"Clearing the air on cloud computing"というレポートを発行しており、そこに諸説あるクラウドコンピューティングの定義がのっており、流石にきれいにまとまっているので紹介したい。 1.Hardware management is highly abstracted from the buyer 2.Buyers incur infrastructure costs as variable OPEX 3.Infrastructure capacity is highly elastic (up or down) 1. 買い手にとって、ハードウェア管理が高度に抽象化されている 2. 買い手はインフラコストを変動的な事業運営費として負担する 3. インフラのキャパシティは高度に伸縮性がある(上がる方にも下
クラウドは大企業に役立つのか? - Clearing the air on cloud computingの反響 著名なコンサルティング会社であるマッキンゼー (McKinsey & Company)が、"Clearing the air on cloud computing"というレポートを公開しています。すでにオルタナでも、中さんが内容について紹介されています。要点だけをまとめると、Cloud Computingは中小企業にとっては恩恵が大きいが、大規模なデータセンターを保有しているような大企業にとっては、クラウドはコストメリットに欠けるというものです(1ヶ月当たりの1 CPU使用がEC2では366ドルに対し、企業の大規模データセンターでの同等のコストは150ドルに過ぎないとの試算)。 現在少々過熱気味のクラウドコンピューティングに対し、客観的な数字を元にしながら、何がユーザにとって有
オバマ大統領は、ワシントン・コロンビア特別区でCTO経験のあるVivek Kundra氏を連邦政府のCIOに任命して、ITによって政府のパフォーマンスと政策コストを下げると宣言しているそうです。さらに連邦政府の調達を司る米連邦政府一般調達局(GSA)にはクラウドのCTOという肩書きの人が任命されていて、政府のクラウド調達に関する基点になると想定されています。 そういった環境の中でCIOのKundra氏は、先週ワシントンDCで連邦政府のクラウド・サミットなるものを関係者を集めて開催したそうです。その中で、米国の企業、政府の技術採用に標準の観点で影響力の強い米国標準技術局(NIST)が、各界の意見をまとめてクラウドの定義についてドラフト版を公開したそうです。 皆さんはクラウドの定義については聞き飽きたかもしれません。かく言う私も、どちらかと言えば定義より実態、と思っているほうです。ただ、米国政
2009/06/02 サン・マイクロシステムズが2009年夏にも提供を開始するクラウドサービス「Sun Cloud」の概要が見えてきた。同社のクラウドサービスはOpenSolarisベースの仮想環境で、Amazon EC2/S3に相当するサービスを提供するものだ。計算リソース(OSやアプリケーションなどのソフトウェア実行環境)を提供する「Sun Cloud Compute Service」とストレージサービスの「Sun Cloud Storage Service」で構成する。 価格などまだ不明な点は多いが、技術情報は徐々に出てきている。例えばストレージサービスに関してはWebDAVやAmazon S3互換のRESTful APIでアクセスできることが明らかにされているほか、APIのドキュメントやJavaで書かれた管理コンソール、PythonやRuby向けのライブラリが公開されている。スクリ
2008/05/29 米グーグルは現地時間の5月27日、これまでプレビュー版として一部ユーザーに公開していたWebアプリケーションプラットフォームサービス「Google App Engine」(GAE)を、一般向けに公開すると発表した。同時に2008年後半に導入予定の料金体系も明らかにした。 これまで通り500MBのストレージ、月間500万ページビューまでの利用であれば無料。それを超える分については、1CPUコア1時間当たり10~12セント、1GB・1カ月当たり15~18セントかかる。通信帯域の月額は受信について1GB当たり9~11セント。送信については1GB当たり11~13セントとなっている。 この価格設定はAmazon Web Services(AWS)と極めて類似している。例えば「Amazon EC2」(Elastic Compute Cloud)は、1.7GBのメモリ、1CPUコア
Amazonは社内で培った技術を活用し、クラウドコンピューティングをビジネスに展開する方法を発見した。それが開発者にとってどのような意味を持つか検証する。 分析:オンライン小売業のAmazonは、IBMやOracle、Googleなどと違って、クラウドコンピューティングへ参入しそうな会社には見えなかった。だが、Amazonは社内で培った技術を活用し、ビジネスに展開する方法を発見した。ここではAmazonのEC2プラットフォームと、それが開発者にとってどのような意味を持つか検証したい。 ここ数年、「クラウドコンピューティング」という言葉はあらゆる場所で耳にする。だが、さまざまな産業で仕事をしてきたわたしの経験から見て、実際にその言葉の意味を正しく理解している人はまだ少ない。最近、Amazonは同社が考える「クラウドコンピューティング」の世界に市場参入した。本稿では、Amazonの目指すものが
Cloud Computing の話が注目されるようになってしばらく経つが、商用での本格応用という意味ではまだまだ未熟な市場である。PhotoShareは去年の7月サービス開始時から Amazon の ec2+S3 という組み合わせで運営しており、私から見れば当然の選択だったわけだが、あのタイミングで商用サービスへの採用に踏み切った会社も少なかったのか、何件かインタビューの申し込みが来たりして少し驚いている(参照)。 すぐに陳腐化するハードウェアの資産はできるだけ持ちたくないし、自分でデータセンターにラックを借りるなんてことはコスト的に見合わない。かといって、通常のレンタルサーバーは初期費用がばかにならない(今は少しは改善されているのかも知れないが、去年の段階では「それじゃあハードが自分で買えるじゃん」と言わせるぐらいの初期費用を請求する企業がほとんどであった)。それに加えて、どのくらいの
A special report on corporate IT "Let it rise", The Economist, October 25th 2008(クラウド・コンピューティング「企業 IT 特集」) 2ヶ月ほど前、社内でクラウド・コンピューティングを紹介する講演をしたところ、思いのほか好評であった。その時の講演の下敷きにしたのが、The Economist 誌の企業 IT に関する特集ページであった。 "Above the Clouds" が技術者の must-read だとするならば、こちらはビジネスマンが must-read の記事だと思う。14ページという短い中に、クラウド・コンピューティングとは何か、その技術とビジネスへの影響を、特に将来の企業 IT のあり方の観点から手際よくまとめている。当世のビジネスマンが、クラウド・コンピューティングについて知っておくべきことを
2009年03月18日18:00 カテゴリ書評/画評/品評iTech 書評に代えて - クラウドとブラウザーの関係 各出版社より献本御礼。 クラウドの衝撃 野村総合研究所 城田真琴 クラウド グーグルの次世代戦略で読み解く 2015年のIT産業地図 小池 良次 クラウドコンピューティングの幻想 エリック・松永 ちょうどいいタイミングで、 「最速ブラウザ」争いは無意味だ - ITmedia アンカーデスク という記事もあがっている。ので、ここではこの三冊を紹介しつつ、クラウドコンピューティングについて私がどう思っているのかを述べておくことにする。 まず、クラウドコンピューティングとは何かから。 クラウドコンピューティング - Wikipedia クラウドコンピューティング(cloud computing)とはインターネットを基本にした新しいコンピュータの利用形態である。ユーザーはコンピュータ
ここ最近、クラウドコンピューティングの本が立て続きに出版されていますが、すべて購入して一通り読んでみました。それぞれが、違った視点でクラウドコンピューティングを捉えているところが大変興味深いところです。そのポイントを少し整理してみたいと思います。
この数年「Web 2.0」を冠した書籍が数多く出たが、今年その役割を担うのは「クラウド(・コンピューティング)」で間違いないだろう。バズワード、バズワード言われるが、ワタシ自身はそれだけの内実のある動きだとは思うけどね。 クラウド化する世界~ビジネスモデル構築の大転換 作者: ニコラス・G・カー,村上彩出版社/メーカー: 翔泳社発売日: 2008/10/10メディア: 単行本購入: 21人 クリック: 162回この商品を含むブログ (159件) を見る 調べてみると、この言葉を最初に使ったのはこの本のようだ。「クラウド化する世界の憂鬱」にも書いたように、この本自体にはクラウドという言葉はほとんど出てこない。しかし、本の内容はまさにクラウドなわけで、それを打ち出した邦題の勝利ということか。 AmazonEC2/S3クラウド入門 作者: 学びing出版社/メーカー: 秀和システム発売日: 20
今週のEconomist誌の特集は、cloud computing。当ブログの読者には既知の話も多いと思うが、『クラウド化する世界』よりビジネス的な分析が行なわれている。特に重要な指摘は、クラウド化はデータセンターのグローバル化であり、ムーアの法則の帰結だということだ。 右の図でもわかるように、企業のITコストのうち、ハードウェアの比率は年々下がる一方、増えているのが管理費と冷房費だ。したがって人件費・電気代を節約してマシンを浪費することが合理的になる。このサーバは国内にある必要はなく、インドや中国などに分散したほうがはるかに安い。このように国際競争が起こる点が電力会社と違うので、utility computingといっても電力のような停滞産業にはならないだろう。 Web2.0の次のWeb3.0があるとすれば、このようにインターネットを分散計算環境にすることだろうが、これも発想としては
December 16, 2007(NYT) 今月の中旬に,BusinessWeekとNew York Timesが“クラウドコンピューティング”を派手に取り上げていた。驚いたのは,BusinessWeek誌が41回,New York Times紙が16回も記事中で"cloud computing" を連呼していたことだ。 米国の有力紙と有力誌が並んで,“雲”を掴むようなバズワードを連呼しながら熱狂的に伝えている。この様子を,ちょっと皮肉りながら紹介していたのがPortfolio誌のサイトである。Portfolioは有力出版社Condé Nastが満を持して今年創刊したビジネス(経営)誌である。 BW誌もNYT紙も"cloud computing" をグーグルの次期戦略として興奮気味に紹介しているのだが,PortfolioはグーグルのPR指揮者によって仕組まれたPRキャンペーンに乗ったもの
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン Stephen Baker (BusinessWeek誌シニアライター、ニューヨーク) 米国時間2007年12月13日更新 「Google and the Wisdom of Clouds」 「データ量が今の1000倍になったとしたら、君ならどうする?」 この質問をされると、それまで自信満々で入社面接に臨んでいた若者はしどろもどろになってしまう。 今や超難関、米グーグル(GOOG)の採用面接でのひとコマである。質問を投げかけるのは、上級ソフトウエアエンジニアのクリストフ・ビシグリア氏(27歳)。ほっそりとした体格と、ウエーブのかかった長髪のビシグリア氏が試しているのは、目の前にいる大学生が「グーグラー(グーグル社員)」流の発想法について来られ
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