首都圏のスーパーでも食料品や生活必需品などを買いだめする動きが一向に収まらず、食料品などで品薄の状態が続いた=3月14日午後、横浜市西区のドン・キホーテ横浜西口店(写真:産経新聞) 【喪失】(上)首都圏パニックは何だったのか 揺れが収まるのとほぼ同時に爆発音があった。千葉県市原市の金融機関に勤める桑折雅彦さん(27)は職場の外へ出ると、数キロ先にあるコスモ石油の巨大な液化石油ガスタンクが炎上し、爆風が全身を覆った。空へと燃え上がる黒煙…。あの瞬間、「何か大変なことが起きた」と悟った。 [フォト]火柱を上げる3月11日のコスモ石油千葉製油所 数日後、妻(27)と千葉市の自宅からスーパーへ走った。レジには行列ができていた。2リットル入り飲料水6箱(24本)、カセットコンロ用ボンベ15本、菓子パン10個、カップ麺5、6個を30分並んで買った。 「棚から持ち去られていく様子を見ていると、保