新書『広く弱くつながって生きる』の著者・佐々木俊尚さんと、小説『メゾン刻の湯』の著者・小野美由紀さん。おふたりが「これからのつながり方」について対談しました。 世代間を越えた交流って、簡単? 小野 佐々木さんみたいに、四〇から五〇代くらいの世代で、SNSを使いこなせる人たちは良いんですよ。「網の目」的なつながりを作りやすいから。でも、その世代でSNSなんかに無縁の層はどうやってそれを作ったらいいのかというのが、私はすごく謎なんですよね。 佐々木 四〇代とか? 小野 うん。 佐々木 それはよく訊かれます(笑)。 小野 そうですよね。今、そこってすごく課題なんじゃないかなって思います。 佐々木 でもね、それって別にSNSを使いこなせという話でもないんじゃないかなと思うんだよね。SNSは所詮補助ツールにすぎないので、別になんかわからないけど、三日にいっぺんは料理の写真を投稿せよとか、そういうハッ