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ブックマーク / book.asahi.com (36)

  • 本の記事 : 郊外が映す未来 大佛次郎論壇賞を受賞して 森千香子 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    パリ市から北東23キロに位置するシャルル・ドゴール空港。そこから市内に向かう郊外高速列車に乗ると、のどかな田園の風景が小さな家屋の連なりに変わり、都市の風景が立ちあらわれたかと思うと、突如、コンクリートの高層団地が視界に飛び込んでくる。「花の都パリ」のイメージとはおよそかけ離れた光景だ。 1950年代後半から70年代初頭に建てられ、老朽化の進んだこれらの団地には、アフリカ大陸の旧植民地出身者をはじめとする低所得の移民・マイノリティーが集住しており、イスラム教徒が多い。フランスで「郊外(バンリュー)」という単語が想起するのは、このような地区だ。 郊外に排除の空間が現れたのは最近ではない。産業化に伴い、英国や米国では富裕層・中間層が都市から郊外に転出した。だがフランスでは、行政が大規模な都市再開発をパリなどで行った結果、富裕層・中間層が都市にとどまり、貧困層が郊外に吐き出された。 中でも首都北

    本の記事 : 郊外が映す未来 大佛次郎論壇賞を受賞して 森千香子 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
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    hmmm 2017/02/05
  • 【レビュー・書評】ガロア 天才数学者の生涯 [著]加藤文元 - 新書の小径 - BOOK:asahi.com(朝日新聞社)

    ガロア 天才数学者の生涯 [著]加藤文元[評者]青木るえか[掲載]週刊朝日2011年2月25日号著者:加藤 文元  出版社:中央公論新社 価格:¥ 882 ■BL的妄想をかきたててくれる なんか有名ですよね、『ガロア』。 数学の天才で若くして決闘で死んだ、という話はやたら知られている。顔はよくわからないが、悪くなさそう。ボーイズラブ小説の登場人物みたいでドキドキさせられる。しかしBL小説の登場人物の職業や家柄がやたら凝ってるのに読んでもまったく実態がわからない(20代で巨大コンツェルンCEOなのに、美少年と恋愛というような)のと同様、ガロアの数学上の業績もまったくわからない。いや、知ろうとしないこっちが悪いんだが、BL小説的なカラッポの印象が強いのだ、ガロア。 なのでこのを見つけた時は「これを待っていた! 遅すぎた発刊だ!」と喜んだ。期待に違わず、最初のほうは「巻を措く能わず」で、という

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    hmmm 2015/10/14
    こんなのが朝日新聞の書評に載るのか!?とひっくり返りそうになったが週刊朝日だったか。
  • 「遊廓のストライキ」書評 労働者としての娼妓の姿|好書好日

    遊廓のストライキ—女性たちの二十世紀・序説 [著]山家悠平 1920年代から30年代初め頃、日各地の遊廓(ゆうかく)で、娼妓(しょうぎ)の逃走やストライキが頻繁に起きた。彼女たちはなにを求め、いかに、どんな気持ちで闘ったのだろう。新聞雑誌の記事や投稿、娼妓の日記や聞き書き等から、実態を探っていく。学術論文を元にしただが、文章はわかりやすい。大正から昭和初期の、揺れ動く法律や国際情勢、社会思潮に左右される、労働者としての娼妓の姿が浮かび上がってくる。 過去の日の公娼制度の実態を具体的に知ることは、現在の日の足元を照らすことでもある。1872年の芸娼妓解放令布告が外圧によるものだったことは、いま改めて一考に値する。「解放」後の娼妓登録は「自由意思」によるものだ、という建前も。 実態とかけ離れたこの建前は、しかし「自由廃業届」が受理されれば娼妓をやめられる、という希望も生んだ。その方法を

    「遊廓のストライキ」書評 労働者としての娼妓の姿|好書好日
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    hmmm 2015/04/11
  • コラム別に読む : セックスと恋愛の経済学 [著]マリナ・アドシェイド [訳]酒井泰介 - 江田晃一 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    人間は非合理的に選択する時がある。最たる例は恋愛だろう。息子がモテなかったり、娘の性生活が奔放だったり、自身の結婚生活がうまくいかないのには科学的な理由が存在するのだ。書では性愛に経済学の視点を持ち込むことで、いかに合理性でなく社会通念に囚われた思考をしているか気付かされる。 女性は事をご馳走されても金額の多寡とセックスを結びつけないが、男性は高額な事を共にするのならセックスの権利があると判断する。大学内の女性の数が男性よりも多くなると、処女の割合が下がる。働いている既婚女性は金額換算で1250ドル程度のメリットで不倫に走る。 書に登場する調査結果や試算の一例だが、冷静に考えれば理解できる結果もある一方、驚きの結論である事例も少なくない。インターネットの発達と女性の教育機会の拡大が個人の性愛での振る舞いを変えたにもかかわらず、社会制度は変化を織り込めていない。そのため男女は意思決定

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    hmmm 2015/03/14
    "家庭平和を維持するのにも持っておきたい一冊だ。" ほんとかね。
  • 佐藤愛子「晩鐘」書評 元夫にこだわる作家の心情とは|好書好日

    晩鐘 [著]佐藤愛子 私事で恐縮だが、家内は同級生で同業者(中世史家・東大教授)。みな「郷には過ぎたる女性」と評する。加えて新年度から上司になる。そのが、これ面白いわよ、とにやにやして奨(すす)めたのがこの。にやにやの理由はすぐ分かった。 老境にある作家・藤田杉はある日、畑中辰彦の死を報(しら)される。彼らは文学を志して青春の日々を送り、夫婦になって15年の歳月を重ねた。杉は作家として成功。かたや辰彦は売れずに実業界に転身する。だが、そこでもみごとに失敗し、莫大(ばくだい)な借金を作り、杉の原稿料を次々に巻き上げる。あげく、負債を分担するのは心苦しいと偽装離婚をもちかけ、杉がこれに従うとすぐに別の女性を籍に入れた。 離婚後も杉は支払い義務のない辰彦の借金を背負い、がむしゃらに働いた(持ってけ! ドロボーの啖呵〈たんか〉がすてき)。辰彦はそんな前や娘と、悪びれる風もなく交流をもち続け

    佐藤愛子「晩鐘」書評 元夫にこだわる作家の心情とは|好書好日
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    hmmm 2015/02/18
  • コラム別に読む : 依存症ビジネス―「廃人」製造社会の真実 [著]デイミアン・トンプソン [訳]中里京子 [著]デイミアン・トンプソン [訳]中里京子 - 長薗安浩 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    HOME> コラム別に読む> ベストセラー解読(週刊朝日)> 依存症ビジネス―「廃人」製造社会の真実 [著]デイミアン・トンプソン [訳]中里京子 [著]デイミアン・トンプソン [訳]中里京子 ■「欲しい」という衝動を喚起しつづける企業 依存症と聞くと、アルコールやギャンブルやドラッグに淫してしまった人々をつい連想する。健康や家計を損なうと知りつつ何かに取り憑かれたように飲み、賭け、吸いつづける陰惨な日々。最近では危険ドラッグが注目されているが、私たちがつい「病みつき」になってしまう対象はもっと多様化している。 デイミアン・トンプソンの『依存症ビジネス』によれば、21世紀になってから〈気分を向上させたいときはいつでも、自分に報酬、すなわち「ごほうび」を与えるという習慣がますます強まった〉ため、私たちは〈すぐに気分をよくしてくれるもの=フィックス〉に手を出してしまうようになったらしい。このト

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    hmmm 2015/02/13
    このブクマもはてなの陰謀。/id:takahiro_kihara われわれは皆はてなの陰謀にかかっているのですよ!
  • コラム別に読む : 東大助手物語 [著]中島義道 - 朝山実 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    なぜ自分はこんなに「人間嫌い」になったのか。かつて東京大学に「助手」の席を与え、次の就職も斡旋してくれた教授との関わりから、その理由を探る私小説ノンフィクション。 「誰も私に関わらないでくれ」と公言。『私の嫌いな10の人びと』などの著書でも知られるカント研究の哲学者は、如何にしてでき上がったのか、自己形成のルーツともいえる恩師との軋轢のエピソードが語られる。 助手や講師から助教授へと階段を上がるには地道に学問を究めるのではダメ。「東大よオマエもか!?」な唖然とする付け届け、恩師への奉公……。耐えきれなかったのは、海外滞在中の恩師の留守宅での庭の芝刈りだったという。言われる前に自ら気を利かして「お手伝いします」と言うのが常識だと、恩師夫人から呼び出され、共々に罵倒される。 「殿中松の廊下」にも匹敵する逸話の数々が、きまじめながら軽妙な文体でつづられる。とくにネチネチとした会話の再現は秀逸。

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  • コラム別に読む : “町内会”は義務ですか? コミュニティーと自由の実践 [著]紙屋高雪 - 青木るえか | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■町内会のやっかいさ 読んでると「町内会なんか殲滅してしまえ」と思う。 著者の紙屋さんは、流れでなんとなく町内会長になり、その「町内会長体験談」をもとに、町内会の役割や利点、町内会の困ったところ、今後の町内会がどのように運営されていくのがいいのか、といったことを書いています。 紙屋さんは夫婦共働きで、夫である自分が育児や家事を担当している。大学時代は自治会活動などもしていて、こういう活動についてはある程度の意義も認めている。第1章では、町内会というものが、地域についてどのような役割を果たしているのかが丁寧に説明されていて、そのへんはまあ、ふつうに読み流す。 しかし2章以降になって、町内会長になった紙屋さんが蒙った面倒について具体的に書いてあるところが、もう異様に面白い。校区の行事や打ち合わせに動員要請がかかりすぎてそれ自体が負担なので、出なくていいと判断して欠席するとする。ちゃんと町内会の

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    hmmm 2015/01/17
  • 「日韓歴史認識問題とは何か」書評 論争史を整理する良質な地図|好書好日

    日韓歴史認識問題とは何か 歴史教科書・「慰安婦」・ポピュリズム (叢書・知を究める) 著者:木村 幹 出版社:ミネルヴァ書房 ジャンル:社会・時事・政治・行政 日韓歴史認識問題とは何か―歴史教科書・「慰安婦」・ポピュリズム [著]木村幹 どんなものであれ、「論争」を取り扱う際には注意が必要だ。論争史そのものを踏まえないと、周回遅れのコメントで議論を停滞させてしまう。論争を眺めるにも、一種の「土地勘」が必要だ。だから最初は、良質な「地図」に巡り合いたいと誰もが願う。しかし必ずしもそうはいかない。特に「歴史認識問題」は不毛な言説も多く、市場に並ぶ「地図」も玉石混交だ。そんななか、多面的な「地図」が登場したことを喜びたい。 書にはまず、〈「歴史認識問題」史〉の側面がある。ユニークなのは、各論点への言及回数が年代ごとに表にまとめられていることだ。 例えば朝日新聞の記事データベースだと、戦後すぐは

    「日韓歴史認識問題とは何か」書評 論争史を整理する良質な地図|好書好日
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    hmmm 2014/12/29
  • コラム別に読む : 坂本義和の平和論 酒井哲哉が選ぶ本 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■リアリズム踏まえた理想主義 坂義和は論壇における理想主義的国際政治論の雄として名高い。軍縮と平和を説き、現実主義者と激しい論争を繰り広げた坂は、戦後日の平和論の象徴的存在と通常は理解されている。10月7日付の紙に掲載された訃報(ふほう)には、坂の議論の賛同者も批判者も、それぞれに深い感慨を持ったことだろう。 だが、今日改めて坂の著作を振り返ったとき、それらは単純に理想主義的な議論として一括(ひとくく)りにはできないことに気づく。坂が最初に手がけたのは、近代保守主義の代表的思想家であるバークのフランス革命観を中心とした思想史研究だった。イデオロギーと権力政治が交錯する点で、フランス革命と冷戦は重なりを持っている。過去の優れた保守主義の思想を知ることで現在の自分の位置を見定めることが、坂の出発点だった。未完のこの助手論文に晩年手を入れて完成した『国際政治と保守思想』には、ウィ

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    hmmm 2014/11/06
    http://b.hatena.ne.jp/entry/www.asahi.com/articles/DA3S11434647.htmlと同記事だけどログイン不要である分こっちの方がいいな。
  • 「嘘と絶望の生命科学」書評 今や日本の科学は、金もうけに堕した|好書好日

    嘘と絶望の生命科学 [著]榎木英介/〈科学ブーム〉の構造 [著]五島綾子 ピペド。 この耳慣れない言葉が、今の日における生命科学の研究現場を象徴していると、榎木英介は言う。 「ピペット奴隷」の省略形だ。大学院生や大学院を終えた後の研究員(ポスドク)たちが、朝から晩まで、黙々と実験道具のピペットを使って実験にいそしむその姿を、奴隷になぞらえた表現である。 国からの多額の研究費を獲得することに血道を上げる教授。その下で成果を出すために奴隷のように使い捨てられていくピペド。生命科学は労働集約型の研究活動なので、手を動かせば動かしただけ、成果が出る。だからピペドたちは、朝から晩まで、酷使される。実験室には監視カメラが設置され、トイレに行くのも申告制。 もちろん、こんな研究室ばかりではない。良心的に知的活動に邁進(まいしん)している教授も大勢いる。だが、今の日の生命科学を取り巻く構造そのものが、

    「嘘と絶望の生命科学」書評 今や日本の科学は、金もうけに堕した|好書好日
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    hmmm 2014/09/16
  • コラム別に読む : 東大卒プロゲーマー 論理は結局、情熱にかなわない [著]ときど - 斎藤環(精神科医) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■説得力ある勝利の方程式 著者「ときど」こと谷口一は、まだ日には4人しかいない「格闘ゲーム」のプロだ。国際大会での優勝回数世界一を誇り、「格ゲー5神」に数えられ、「アイス・エイジ」「マーダーフェイス」などの異名を持つ。動画サイトには彼のプレー動画が溢(あふ)れている。 いまいちピンとこない人でも、彼の経歴には関心を持つだろう。麻布高校から東大工学部、そして同大大学院というエリートコース。ゼミ研究の論文が国際学会で受賞するあたり、ただの秀才ではない。しかし著者は、順風満帆なキャリアをかなぐり捨てるように、学歴不問のプロゲーム業界に殴り込んだ。何が彼をそうさせたのか。 1985年生まれの著者は、小1の時から20年以上、格闘ゲームをやり込んできた。新しいソフトを買って貰(もら)いたい一心で勉強し、進学校に入学した。中学高校とゲームセンターに通い詰める日々。ゲームを通じて人間関係を学び、ゲーム

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    hmmm 2014/09/08
  • コラム別に読む : 新京都学派 知のフロンティアに挑んだ学者たち [著]柴山哲也 - 青木るえか | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■京都の学者の優位性 人として暮らしていれば、たとえ王様だってままならぬことはあり、そんな時に知性があれば正しく生きることができるだろう。知性は良心と密接に関係している。良心とは結局のところ「他人の権利を尊重する」ことに尽きる。で、この良心をちゃんと意識する知的職業=学者が最近少ないんじゃないのか、と思うことが多くなってきた今日この頃、こので京都の特異性というか優位性みたいなものを感じた。 桑原武夫をリーダーとして今西錦司、貝塚茂樹、上山春平、梅棹忠夫、梅原猛、鶴見俊輔などが集まった「新京都学派」と呼ばれるグループがあった。戦前に「京都学派」があり、これは西田幾多郎、田辺元、和辻哲郎ら「哲学者の学風」をもったグループだった。戦後にスタートした「新京都学派」は「京大人文科学研究所の学際的な学問スタイル」をもっていて、彼らが学者としてどのように日の知の一端を担ったのかが書いてある。なにしろ

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    hmmm 2014/03/09
  • 「ミシンと日本の近代」書評 小さなモノに光、大きな歴史照射|好書好日

    ミシンと日の近代―消費者の創出 [著]アンドルー・ゴードン [訳]大島かおり 米国の「知日派」というと、最近は外交・安全保障の専門家のみ注目されがちだが、著者は歴史研究における筆頭的存在だ。 ある日、彼は、ふと1950年代の日の既婚女性が毎日2時間以上も裁縫に費やしていた事実を知り驚愕(きょうがく)する。それが今回の知的探究の出発点となった。 ふつうの日家庭に入った最初のミシンはジョン万次郎が母親へ贈ったもの。シューイングマシネ(縫道具)がマシネと略され、さらに2音節に縮まって「ミシン」となった。 その出現は〈洋裁〉と〈和裁〉という新語を生み、キモノを〈洋服〉に対する〈和服〉とし、〈日〉と〈西洋〉が対峙(たいじ)する独特の世界観を固着化した。 とりわけ「世界初の成功した多国籍企業」と称される米シンガー社の家庭用ミシンは10年代までに日でも無敵の存在となった。それはまた「セールスマ

    「ミシンと日本の近代」書評 小さなモノに光、大きな歴史照射|好書好日
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    hmmm 2014/03/07
  • 捕獲しても、飼育はひと苦労|好書好日

    クマムシ博士の「最強生物」学講座 [著]堀川大樹 マイナス273度の低温をしのぎ、水深1万メートルの75倍の圧力に耐え、宇宙空間に10日間さらされても大丈夫。そんな「最強生物」クマムシの研究者による科学エッセー。 体長0.1〜1ミリの彼ら。実は、市街地の路上のコケにも潜んでいるそうな。捕獲しても、飼育はひと苦労。ヨコヅナクマムシはミネラル水「ボルヴィック」を浸した培地で、「生クロレラV12」という銘柄しかべないグルメだとか。 著者は仏の研究機関に所属する有期契約の研究員。研究を続けるため、クマムシのゆるキャラを商品化して研究費を捻出しようとする奮闘ぶりも語られる。研究対象並みのしぶとさが頼もしい。 ◇ 新潮社・1260円

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    hmmm 2013/11/13
  • コラム別に読む : 武雄市図書館の試み 沢辺均さんが選ぶ本 - 沢辺均(「ず・ぼん 図書館とメディアの本」編集委員) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■「知の提供」の手段とは 佐賀県にある武雄市図書館が今年4月にリニューアルオープンし、貸し出しとならんでと雑誌の販売を行っている。その武雄市図書館に9月に行ってみた。リニューアルについて樋渡啓祐市長が『図書館が街を創(つく)る。』で語っている。 図書館と書店を運営しているのは、指定管理者となったCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社)だ。 この武雄市のトライアルには批判も多い。指定管理者制度は安上がりのための下請け化だという従来の批判に加えて、図書館利用カードが「Tカード」になることによって、読書記録がCCCに利用されるという危惧の声もあがっている。 市長の記者会見をネットで見直してみた。市長の改革意欲は抜群に高いが批判への対応は乱暴にみえる。逆説的になるが、このある種の乱暴さがこれほどの改革をあっさり実行する力の源なのかもしれない。 トライアルの最大のポイントは、と雑誌の

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  • 本の記事 : 作られた偶像? 著作権フリーの顔写真 チェ・ゲバラ - 編集委員・宮代栄一 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    キューバ革命を成功させた放浪の革命家チェ・ゲバラ。彼が現在のように有名になったのは、その劇的な生涯に加えて、顔写真が著作権フリーだったことが大きかった。 ゲバラは1928年、南米・アルゼンチンで生まれた。 医学部在学中の51年、友人とオートバイで南米などを放浪。53年から再び旅に出、55年にメキシコで亡命中のフィデル・カストロらと出会って、キューバの革命運動に身を投じる。 59年、カストロと共に、親米のバチスタ政権を打倒(キューバ革命)。新体制下では国立銀行総裁などを務め、同年にはアジア・アフリカ親善大使として来日もするが、やがて別れの手紙を残し、世界革命を目指してキューバを出国。コンゴ動乱などに参加した後、67年にボリビアで捕らえられ、銃殺された。 長髪にひげ、ベレー帽がトレードマーク。自らに厳しい一方、分け隔てのない性格で多くの人に好かれたといわれる。 * だが、ゲバラには冷徹な一面も

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  • 本の記事 : 安部公房、隠し通した「がん闘病」 山口果林さん、手記で語る | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ノーベル文学賞候補に名が挙がった現代文学を代表する作家・安部公房(1924~93)が、87年に前立腺がんを告知され、その後も公表しないまま闘病生活を送っていたと、俳優の山口果林さん(66)が手記の中で明らかにした。山口さんは、安部の死去まで約20年間、交際していたという。 安部は93年1月に急性心不全で死去したとされる。がん闘病については、死後刊行の全集や年譜にも記載がない。 手記によると、87年11月の検査入院でがんが判明。すでに頭蓋骨(ずがいこつ)、大腿骨(だいたいこつ)に転移しており、余命は「年単位」と言われたという。ホルモン剤投与のほか88年に睾丸(こうがん)摘出手術、91年に放射線をあてる治療も受けた。 安部はがんを世間に知られることを極端に嫌がり、作家の間でうわさになっていると知ると、情報の発信源と推定した文壇関係者を激しく電話で詰問したという。 医学部出身の安部は自身のがんも

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  • コラム別に読む : 日本柔道の論点 [著]山口香 - 青木るえか | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■山口香はスゲエ グウの音も出ないとはこのことか。女子強化選手の暴力告発問題の時も、この人が出てきて「指導者の、指導という名の暴力」について理路整然と語り、「告発選手が匿名であることへのイチャモン」には静かに、しかしきびしく反論をしてみせた。その時に「この人はスゲエ」と思い、そういえばこの人の柔道解説は「声よし」「内容わかりやすい」「おまけにエキサイティング」で感心させられたのを思い出した。 柔道といっても『柔道一直線』以後の知識を得ていない状況だったが、これを読んで、現在の日柔道界がどうなっているのかを知った。「独裁政権下の国際柔道連盟」などという章があり、これは文字通り国際柔道連盟が「会長の独裁による団体になっている」という話だ。この連盟会長(オーストリア人)がヤリ手の改革派なのはいいとして、規約をどんどん変えていき、会長のやりたい放題できるようなことになっちゃっている。この体制に日

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    hmmm 2013/07/11
  • コラム別に読む : 人間の性はなぜ奇妙に進化したのか [著]ジャレド・ダイアモンド - 斎藤環(精神科医) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■「科学的」読み解きに限界も 『銃・病原菌・鉄』のベストセラーで知られる著者は、そのとてつもない大風呂敷という点において、真に「知のエンターテイナー」の名に値する。書は彼の初期著作である『セックスはなぜ楽しいか』なる直球タイトルの改題文庫版である。 男女の違いを生物学的に解き明かした、という触れ込みのには常に一定の読者がつくし、ましてあのダイアモンドの著作となれば、ヒットは約束されたようなものだろう。 生物学的に見れば、人間の性は不合理きわまりない。(1)長期的な男女のペア関係、(2)夫婦共同での子育て、(3)ほかの性的カップルとの協力、(4)密(ひそ)かに行われる性交、(5)排卵の隠蔽(いんぺい)、(6)女性の閉経、などなど。著者はこうした特徴を、進化論的視点からさまざまに解釈を試みる。 評者はこの著者の“芸風”を、文化や文明の起源をひたすら“科学的に”語ろうとすること、と考えてい

    コラム別に読む : 人間の性はなぜ奇妙に進化したのか [著]ジャレド・ダイアモンド - 斎藤環(精神科医) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト