埼玉県春日部市上柳の道の駅庄和は「ツバメが集まる道の駅」として知られる。スタッフはツバメが繁殖しやすい環境を整え、施設の利用客とともに温かく見守る。5月は子育てが本格化する時期。ひなは懸命に餌をねだり、親はせわしなく飛び回る。無事に巣立つまで、にぎやかな共存の日々が続く。 「かわいいね」「こんなにたくさん」。巣から顔をのぞかせるひなたちに、利用客が目を細める。軒下や壁に3~5メートル間隔で並ぶ巣の下には「ツバメ生息中」と書かれた張り紙も。マンションのように配置された30以上の巣から毎年、約160羽が巣立つという。 道の駅庄和は2005年にオープン。その2、3年後からツバメが定着し、徐々に数を増やしていった。毎年3~8月に現れ、泥や枯れ草を集めて器用に巣を作る。前年の巣が無事ならば、そのまま再利用することもある。 「自然に囲まれた立地で巣の材料や餌が豊富にありながら、適度に人の出入りがあるた