大阪府の松井一郎知事は20日の記者会見で、廃止する方針だった国の重要文化財の府立中之島図書館(大阪市北区)に関し「図書館機能を堅持しつつ、魅力あるものにする」と述べ、一転して存続させる考えを示した。 松井知事と橋下徹大阪市長は昨年6月以降、美術館などにリニューアルし、観光拠点にする考えだった。しかし関係者によると、府市特別顧問の上山信一慶応大教授らで構成する専門家会議が難色を示したという。 松井知事は会見で「会議では、一挙に違うものに変えるとは検討されていない」と強調。橋下市長も存続に納得していることを明かした。 中之島図書館は、本館が1904年に建設され、蔵書は約55万冊。円柱形の柱が並ぶ正面玄関はギリシャ神殿風で、観光客にも人気がある。(共同) [2013年11月20日17時18分]