2022年の水木しげるの生誕100年を記念して企画された本展は、東京ではじまり、滋賀を巡回し、いよいよこの夏、名古屋市博物館での開催となりました。真夏の名古屋に妖怪大集合です。 「ゲゲゲの鬼太郎」や「悪魔くん」など現実社会と異界にまたがる存在を描き続け、国民的漫画家、そして妖怪の大御所として知られるようになった水木しげる氏。93年に渡る生涯の中で、日本の妖怪だけで1000点近くの妖怪画を描いたと言われています。妖怪画の魅力とともに、創作の秘密にせまります。 怪異現象を愛嬌ある姿で表した「べとべとさん」Ⓒ水木プロダクション 第1章 水木しげるの妖怪人生 幼い頃に近所の「のんのんばあ」から聞かされた数々の不思議な話から始まり、南方戦線に送られ、ジャングルの中で体験した怪異現象のエピソードが紹介されます。後に漫画家となってから、テーマを模索するうちに妖怪たちをテーマに描き始め、それがヒットして売