薔薇(ばら)を題材にした詩を数多く残し「薔薇の詩人」と呼ばれる群馬県安中市出身の大手拓次(1887~1934年)をしのぶ「薔薇忌」が、大手拓次研究会(桜井恒雄代表)により市内の墓前やホテルで開かれ、県内外から愛好者ら約70人が参加した。 墓前祭では、会員が拓次の詩を朗読してささげ、参加者が墓碑に色とりどりのバラの花を手向けた。ホテルでは、市内でギャラリーを主宰する紙芝居作家の小林栄里子さんが、拓次の人となりや略歴を紙芝居でユーモアたっぷりに伝えた=写真。 また、会員の神戸市の松田光司さんが、拓次研究の最前線を紹介。バラと拓次がプリントされた磯部せんべいのティータイムもあり、愛好者それぞれが描く拓次の詩的世界観を共有しながら故人をしのんだ。(樋口聡)