酒だけは止められぬ。いきなりなにかと思われそうだが、私は先日ある結論を得た。働けど楽にならざる理由――それは酒にあったのだ、と。毎週最低一回は飲みに行く。家でも飲む。そりゃ貯金などできるはずもない。身体もおかしくする。 しかし酒だけは止められぬ。これを断つくらいなら死ぬしかあるまいと思う。でも太るのはイヤだから飲み会以外では運動したり食事に気を遣ったりする。こんなバカバカしい生活を、もう10年以上も送っている。 なぜこうも酒を飲むのか。他の小説家に野太い声で「ねぇねぇ飲みに行こうよぅ」と言ってしまうのか。それは小説家という職業が孤独だからではないか。特殊な職業であり、私は確信しているのだが小説家の苦しみは同じ小説家にしかわからない。ジャンルが同じならなおのことである。 だからライトノベル作家同士で飲んでしまうのだ――とここまで考えたとき、もうひとつ別のことにも気がついた。ライトノベル作家の