発達障害のある生徒を、積極的に受け入れる高校がある。 机の上に広げた詩のプリントを、生徒たちが食い入るように見つめている。「今日は好きな詩を朗読し、どこが心に響いたか発表してもらいます」。女性教諭の張りのある声が教室に響き渡り、2年生の現代文の授業は始まった。 挙手した生徒が次々と指名されていったが、順番が回ってきたのに席を立たない男子がいた。すかさず周りから、「頑張れ」と声がかかる。 「よし!」。自らほおをたたいて気合を入れ、壇上に向かう男子。時折つっかえながらも、しっかりとした声で最後まで詩を読み上げた。 だれの朗読が良かったか、教諭が決を採る。自分の名を呼ばれた男子が「はい!」と手を挙げて立ち上がると、教室は大きな笑いに包まれた。 福岡県八女市の西日本短期大学付属高校。普通科の中に「発達支援クラス」を設け、学習障害(LD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)、高機能自閉症など、従来の特