価値観の違いこそ面白い 松江市で表面化した漫画「はだしのゲン」の閲覧制限問題を基点に、現代の「自由」の有り様を考えてきた企画「自由の風景」。第4部は表現者として、実践者として、各分野で行動している有識者に、これから自由な社会を守っていくための道しるべを聞いた。 大人はもっと子どもを信用しなければいけない。特に現代は、いろんな情報があふれる毒も薬もごちゃ混ぜの“荒海”が子どもたちを待ち受けている。そこに子どもを投げ出さないことが愛情ではない。向こう岸までたどり着ける精神的体力をつけてやることが、大人の役割ではないか。 漫画「はだしのゲン」も悲惨なシーンや、歴史認識が議論の対象になるが、感じ方はそれぞれの主観。創作や物語は価値観が分かれるからこそ面白い。 児童ポルノの単純所持の取り締まりも、殺人の道具になる「包丁を売らない」ことと同じだ。本来分けて考えるべき「非実在の絵」と「現実の被害
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