久慈市小久慈町の約9千万年前の白亜紀後期の地層から、肉食恐竜の歯の化石が県内で初めて見つかった。全長2、3メートルの小型の獣脚類とみられ、鳥類に近いデイノニコサウルス類の可能性がある。調査に携わる早稲田大の平山廉教授(59)=古生物学=は「生物の多様性が明らかになった」と今後に期待を込める。 化石は二つに割れた状態で見つかり、長さ20ミリ、幅5ミリ、厚さ最大3ミリ。平山教授は、薄くてナイフ状に曲がった形状から肉食恐竜と特定した。 一般的な肉食恐竜の歯に見られるのこぎり状のギザギザがないのが特徴で、同様の小型歯化石の発見は国内では福井県に次ぐ2例目。北米でも見つかっているが研究は進んでいない。 化石は同市小久慈町の久慈琥珀(こはく)博物館で15日~5月31日に公開する。 【写真(右)=肉食恐竜の獣脚類のイメージ画(久慈琥珀博物館提供)】 【写真(左)=見つかった肉食恐竜の歯の化石(目盛りは1