これまで,中国,ベトナム,インドと,日本からのオフショア・アウトソーシング先について,現地の目線でビジネスの現状や日本企業の強み/課題などを述べてきました。ただし,これらの国でアウトソーシングを進めているのは,日本だけではありません。言うまでもなく,米国や欧州諸国のほうが一足早くアウトソーシングを進めています。今回は,世界で最も進んだアウトソーシング関係にある「米国-インド」の関係を軸に,そこから感じとれること,学ぶべきことを述べていきたいと思います。 突出したアウトソーシング大国「米国」のIT市場 米国の調査会社のレポートによると,世界をリードしている米国企業のアウトソーシング/外部サービス支出額が,2011年にはIT市場における総支出額の30%以上を占めると言われています。電気通信関連のコストを上回って,最大のシェアを占めることになります。 さらに,米国企業のITサービスのうち,海外へ