子供の頃は無心で絵を描けていたのですが、ちょっと知恵がついて絵が描けなくなってしまったことがありました。 空って青だけじゃないよね? 緑って緑色だけじゃないよね? 肌って肌色だけじゃないよね?という問題です。 それを切っ掛けにして、絵に関する色々な問題がわき上がってきました。写実と抽象の問題やら、芸術とはなんぞや問題やら。 子供から青年期に掛かる一種のハシカみたいなものです。 私がそこから抜け出したのは、とにかく好きな絵をたくさん観ることでした。美術館でも良いし、画集でも良いし、雑誌でも良いし、何だって良いのでとにかく好きな絵を観ました。 そしたら、まあ、色は何だって自由に描けば良いし、デッサンも好きに描けば良いんだなぁと、しみじみ思ったし、目に映るもの全ては凄いんだな、とあらためて思ったりしたわけです。