物心ついた時から、ノートはいつもそばにあった。 ノートを前にすれば自由を感じたし、ノートは他人の評価を気にしないで間違いを試すことができる唯一の場所だった。ノートの上なら間違いを正解にすることだってできた。今でもノートは僕にとって、素晴らしい何かを求めていつまでも飽きることなく向かいあうことができる場所であり続けている。 普段、僕はさまざまなプロジェクトを同時に抱えながら仕事をしている。 例えば、セラミックのオブジェを制作してその本を作る仕事をしながら、テキスタイルでオブジェを制作してその写真を撮ったり、さらに詩を書き、その詩を元に絵を描いたり……、同時進行でいろいろな仕事を抱えている。 そんな僕がトラベラーズノートに最初に出会った時、「これだ!」と思った。 プロジェクトごとに分けた複数のノートを、革カバーにセットしてまとめて持ち歩くことができる。そのことを発見した時に夢が実現したような気