灰色文献の最前線―研究データの収集・管理・提供<報告> 2012年11月29日と30日に,イタリアのローマにおいて「第14回灰色文献国際会議(Fourteenth International Conference on Grey Literature:GL14)」が開催された。灰色文献に関する国際的なネットワークGreyNetの主催によるものである。筆者も含めて17か国から約50名が参加した。 今回は「灰色文献によるイノベーションの追跡」というテーマのもと,「研究のライフサイクルを追う」「灰色文献の追跡方法」「新しい技術の適用」「灰色文献の再利用」という4つのセッションが設けられた。基調講演に続き,17本の口頭発表と15本のポスター発表が行われ,研究者の灰色文献の利用状況に関する最新の調査結果,灰色文献の収集・管理・提供の試みの中で明らかになってきた課題,またそれらの解決に向けた取組み等に