長征6と長征11は、現在中国が開発している次世代長征ロケットシリーズ(長征5~7、11)の中で、もっとも小さなペイロードを打ち上げる役割を担う。特徴は、打ち上げ準備作業を極力簡便化して打ち上げコストを下げることを主眼に設計されていることだ。 2機種の新型ロケット、その主な目的には、開発期間の短い小型・超小型衛星の打ち上げが含まれる。実際に今回、長征6は大学・研究機関などが開発した20機の小型衛星を地球を南北に回る太陽同期極軌道に投入。長征11は4機の小型衛星を軌道に投入した。 ロケットと衛星の簡便化にはどういう意味があるのか。筆者は、これは中国の宇宙技術開発を大きく加速させる可能性があると見る。 もともと衛星には「故障しても修理に赴くことができない」という宿命がある。 また、現在、国家機関が開発する衛星や商業市場向け静止衛星は大型化し、開発期間は長期化し、開発コストは高騰する傾向にある。