「ロングセラーはデザインの良さだけでなく、作り手側の商品に対する愛、ストーリーこそが大切」と語るのはロングライフデザイン活動家のナガオカケンメイ氏。第1回のカルピス、第2回のスーパーカブに続き一澤信三郎帆布を取り上げる。一澤信三郎帆布 一澤信三郎帆布の前身「一澤帆布」は、1905年に京都で創業。初代の一澤喜兵衛さんが西洋洗濯と呼ばれていたクリーニング店を営みながら、手に入れたミシンで道具入れを作るようになったのが始まりだ。現在の代表は、4代目の信三郎さん。3代目の信夫さんとともに一澤帆布を成長させていった。だが、信夫さんが死去した後、一澤帆布の代表権をめぐる騒動に巻き込まれてしまう。代表権を失った信三郎さんは職人全員とともに「一澤信三郎帆布」を立ち上げ再始動。その後、再び起こした裁判で主張が認められたため、一澤帆布は信三郎さんの元に戻った。現在の一澤信三郎帆布は「信三郎鞄(正式には「革」偏