<情報交換の場> 時代は下り、70年代後半から80年代前半のマイコンブーム。機械好きの学生やエンジニアの先駆け的存在の社会人たちが、レアなパーツを求めて、秋葉原に集う。「リアルに、直に情報交換ができる場所」という秋葉原のキーワードが浮上する。 80年代後半になると、家電量販店が郊外にでき、大型量販店が台頭しはじめると、秋葉原から客足は遠のくことになる。このピンチに、地元商店街は、扱う商材を家電、パソコンから、ビデオやゲームソフトなどにシフトすることを選ぶ。ソフトの街へと変化していく。一部の店舗が、ビデオのソフトを売るためのアイドルイベントなどを開催。この家電の街からソフトの街への移行が、今の「萌え」文化発祥への分岐点となった。 <こだわりに応えてきた街> ラジオのパーツを売っていた時代から、秋葉原の地元商店街に脈々と流れているのは、「客のこだわり」に応えようとする気概。それに加えて、客のこ