行き詰まる大阪都構想が前進する可能性が出てきた。都構想に事実上反対してきた公明党が突如、協定書の修正協議に前向きに応じる姿勢に転じた。党本部側が衆院選の結果を踏まえ、大阪維新の会を「無視できない存在」(公明関係者)と判断したとされ、維新と衝突してきた公明の地方議員の間では動揺が広がった。30日にも法定協議会での協議が再開される見通しだが、公明の対応次第では、反維新で足並みをそろえ、来春の統一選での選挙協力に合意した自公関係に亀裂が生じかねない。 「わからん。完全に(維新との協議の)外に置かれている」。26日朝、公明の大阪市議団幹部は表情を強ばらせた。別の幹部も「(協議内容は)聞いていないが、うちのスタンスは変わらない。今度の統一地方選では自公で維新を破る」と強調した。維新との主戦論を掲げていた議員たちは戸惑いをみせた。 維新と公明の確執は深かった。平成24年の衆院選で、勢いに乗っていた橋下