静岡県西伊豆町で19日に発生した7人が死傷した感電事故で、獣害を防ぐ電気柵を設置した男性は、いくつかの部品を組み合わせて柵を自作していたことが地元警察署の調べで分かった。専用品なら幾重にも施されている安全対策が不十分だった可能性もある。事故を通して浮かび上がってきた問題点をまとめた。 事故が起きた同町の現場では、(1)電気柵の設置を知らせる表示・看板がない(2)感電の恐れがある時、自動的に回路を遮断する「漏電遮断器」が設置されていない(3)電流を一瞬だけ断続的に流す「電気柵電源装置」がなく継続して電流が流れ続けていた――など一般的な電気柵とは全く異なった使い方がされていた。 さらに設置者は「普段は夜間だけ通電している」と話していたが、事故が発生した19日午後4時30分ごろ、なぜスイッチが入っていたかは不明のままだ。周辺で家庭菜園に電気柵を設置している男性(54)は「鹿などが出るのは夜間