兵庫県教育委員会は29日、県内の市立中学校の男性教諭が、担任を持つクラスで好意を抱いた女子生徒に「先生のことを好きか」と尋ねるなどしたとして、戒告の懲戒処分にしたと発表した。教諭の立場を利用し好意を確認することが、信用失墜行為に当たると判断した。 県教委によると、30代の男性教諭は2月上旬、「先生のことが好きならサインを出して」などと匿名の手書きの手紙を女子生徒の机に入れたという。手紙はクラス内で話題になり、誰が書いたのか生徒から聞かれた際、男性教諭は、別の生徒が書いたとごまかしたという。 男性教諭はその後、他の生徒がいない教室で女子生徒に「先生のことを好きか」と直接、問いただした。「普通」という返答だったという。女子生徒から学校に相談があり、発覚した。 県教委によると、男性教諭は、女子生徒が勉強に一生懸命に取り組んでいる姿勢に好意を抱いたといい、現在は深く反省しているという。(井上 駿)
コウベモグラ(右)とアズマモグラの標本。コウベがわずかに大きいが、外見の差はほとんどない(比和自然科学博物館提供) 日本列島で、数十万年という気の遠くなるほど長い期間の勢力争いが繰り広げられている。といっても、人ではなく、地下で暮らすモグラの話。本州に幅広く分布していたアズマモグラを、少しずつ、ほんの少しずつ、コウベモグラが東へ追いやっているという。(小川 晶) アズマモグラは口の幅が狭いため、伸びた状態のミミズを端から食べる。頭骨が大きいコウベモグラはトンネル内で身動きしにくく、折れ曲がった状態のミミズも口にする。 昨年9月、富山市で開かれた日本哺乳類学会の定例大会で明らかにされた新説だ。「一般の人は『それがどうした』と思うかもしれませんが、モグラの研究者としては大きな発見なんです」。発表者の横畑泰志・富山大教授(動物生態学)が笑う。 地中に生息するモグラの生態は、いまだ多くの謎に包まれ
昨年5月の結成から1年3カ月。安全保障関連法の反対運動から参院選まで、社会や政治への問いかけを続けてきた大学生のグループ「SEALDs(シールズ)(自由と民主主義のための学生緊急行動)関西」が15日に解散する。路上でのデモから選挙支援へと活動の形を変え、何を感じたか。参院選から1カ月。メンバーで神戸大大学院生の塩田潤さん(25)、神戸女学院大文学部3年の山口晶子さん(20)、立命館大政策科学部3年の大澤茉実さん(22)、関西学院大神学部4年の大野至さん(24)に聞いた。(聞き手・木村信行、写真・宮路博志) -シールズとは何だったのか。 [大野]僕らがやったのは「何か変だよね」という漠然とした政治への怒りや不安をデモという形で可視化し、多くの人の共感を引き出したこと。なぜ急いで安保法案を通すのか。憲法を変えたいのか。成果を十分に出せたわけではないが、やり切った納得感はある。 [塩田]若者やマ
男性と信じ婚約した相手は女性だった‐。同性であることを黙って交際したとして、40代女性=神戸市=が元婚約者の40代女性=同=に対し慰謝料300万円を求めた訴訟の判決が25日、神戸地裁であった。武宮英子裁判官は「性別を偽った不法行為が認定できる」として被告に200万円の支払いを命じた。 判決によると、被告の女性は男性名を名乗り、外見も男性のように振る舞っていた。2005年10月に2人が知りあった当初から、原告は被告を男性と信じ込み、被告から告白を受けて08年8月に交際が始まった。 2人は間もなく同居。09年4月には旅行先の韓国で被告がプロポーズし、原告が了承した。原告が「パスポートを見せてほしい」と迫ったこともあったが、「後で」と言われ確認できなかったという。11年5月にけんかから婚約関係を解消。原告は翌日、知人から被告が女性であることを知らされた。 被告側は「女性であることは知っていたはず
11日午前11時15分ごろ、兵庫県西宮市久保町の路上で、駐車中の乗用車から煙が出ているのを通行人男性(63)が見つけ、110番した。 西宮署の調べでは、後部座席にしちりんが置かれ、運転席で男性が死亡していた。外傷はなく、練炭自殺を図った可能性が高いという。遺体の損傷が激しく、同署は解剖を行い、人定の特定を急ぐ。 捜査関係者によると、車内に残っていた免許証や、免許証の名義人が知人に送信したメールなどから、兵庫7区(西宮、芦屋市)選出の山田賢司衆議院議員の元秘書の男性(49)と見られるという。10日午後6時半ごろから行方が分からなくなり、家族が同署に相談していた。
これまで「再稼働を容認できる環境にない」と書かれていた関西広域連合の要望書。昨年12月、この文言が消えた 29日に再稼働する関西電力高浜原発(福井県)。防護対策の不備などから「再稼働を容認できる環境にない」としてきた関西広域連合(2府6県4政令市)の姿勢が変化した。これまで国に提出した2度の要望書にあったこの文言が、昨年12月に消えた。何があったのか。 原発密集地・福井県と隣接する広域連合。2014年12月、「原子力防災対策に関する申し入れ」を初めて国に提出した。原発に近い京都府や滋賀県の意向を踏まえ、周辺自治体と関電が結ぶ安全協定は立地自治体並みの内容に-など7項目を求め「これらが実行されないとすれば、高浜発電所の再稼働を容認できる環境にはない」と明記。15年4月の要望書でも避難対策の課題など3項目を挙げ、同じ文言を加えた。 ところが、高浜原発3、4号機の再稼働を差し止めた仮処分を福
西日本高速道路第二神明道路事務所(神戸市垂水区)で道路の施工管理を担当していた男性社員(34)の自死について、神戸西労働基準監督署が労災認定していたことが分かった。遺族によると、男性の時間外勤務は最大月178時間に達し、退勤から次の出勤まで8分しかない異常な勤務記録もあった。同事務所は残業代の未払いで労基署から是正勧告を受けていたことも分かった。(中部 剛) 男性は2014年10月、九州の道路事務所から赴任し、第二神明の補修、改良を担当。15年2月、神戸市内の社員寮で自死しているのが見つかった。転勤後から「仕事が忙しく時間がない」「体調がよくない」と家族に漏らしていたという。 遺族が第二神明道路事務所から提供されたセキュリティーシステムの入退室時刻やパソコンの使用時間から労働時間を算出すると、転勤直後の14年10月の時間外労働は150時間、11月178時間、12月152時間、15年1月
兵庫県内の大学に勤務する女性講師が、指導役だった東京大学大学院講師の40代男性からセクハラやパワハラを受けたとして、慰謝料など約1200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、神戸地裁であった。寺西和史裁判官は「公私を問わず女性の存在を否定し人格を踏みにじった」などとハラスメントを認定し、約1100万円の賠償を命じた。 判決によると2012年まで約2年にわたり、首を絞めるなどの暴力やセクハラ行為を度々繰り返し、女性に心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症させた。また、出張先で宿泊代や食事代を女性に支払わせ、気に入らないことがあれば未明まで女性を罵倒し続けるなどした。 提訴前、女性の代理人弁護士がハラスメントを指摘すると、自身が理事を務める学会から女性を一方的に解任したこともあったという。 寺西裁判官は「女性は学位取得のため論文完成が必要で、実績があり共同研究者の男性には逆らいにくい関係
兵庫県のJR姫路駅北側の広場で7月、安倍政権を批判する催しを行った団体に対し、広場を管理する姫路市が中止を求める問題があり、同市の石見利勝市長は5日、記者会見で「対応が適切ではなかった」と述べた。近く市が主催者に謝罪する。 催しは7月24日、西播地域労働組合総連合(西播労連)が開いた「駅前文化祭」。市や西播労連によると、歌や和太鼓の演奏のほか、参加者が「アベ政治を許さない」と書いた看板を掲示し、「安倍政治にノーを」などとマイクで訴えた。 広場の運営を同市から委託されている一般社団法人の職員が催しの中止を求め、西播労連側が途中で取りやめたが、「表現の自由に反する」などと抗議していた。 同市は当初、中止を求めた理由を「事前に申請された『文化団体の活動の発表』と内容が違う上、他者を批判することはにぎわいをつくる広場の目的とも合わない。政治とは関係ない」としていた。 だが、その後の検討結果として「
神戸高塚高校の正門。事件後に取り換えられた門扉は、人が通れるよう少し開けられている=神戸市西区美賀多台9 兵庫県立神戸高塚高校(神戸市西区)で1990年7月、登校指導の教師が閉めた校門に1年石田僚子さん=当時(15)=が挟まれ、亡くなった事件から、6日で25年となる。管理教育を見直す契機となり、教育現場も様変わりした。だが当時を知る人たちは「二度と繰り返さないよう、事件がなぜ起こったかを考えてほしい」と記憶を伝え続ける。6日は午前8時半から、同校前で追悼の集いがある。(上田勇紀、井上 駿) 市民グループ「生命の管理はもうやめて!」は事件後、会報「高塚門扉」を発刊した。事件だけでなく、教育の在り方について、さまざまな立場からの意見を掲載。今年6月で第80号を数えた。 編集メンバーの所薫子さん(62)=神戸市中央区=は事件当時、長男が同市立中学の3年生。丸刈り強制の校則に疑問を抱き続けていただ
中国関連の展示を予定していた神戸市立博物館に電話をかけ、脅迫したとして、兵庫県警公安2課と生田署は10日、暴力行為法違反の疑いで、姫路市四郷町坂元、元政治団体代表、桂田智司容疑者(52)を逮捕した。 逮捕容疑は1月29日午前、同博物館に電話し、女性職員に展示の延期を求め「俺が呼び掛ければ街宣車の抗議活動もあり得る。中には暴力的なことをする人間もいる」などと脅した疑い。桂田容疑者は「脅迫した事実はない」と否認しているという。 展示は2月2日~4月7日に開かれた特別展「中国 王朝の至宝」(神戸新聞社など主催)。県警によると、桂田容疑者は電話で「尖閣問題で対中感情が悪化している時期になぜ開催するのか」などと訴え、博物館の周囲で街宣活動もしていたという。
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