衆院3補選のうち唯一の与野党対決となった島根1区は、立憲民主党元職で党県連代表の亀井亜紀子氏(58)が自民党新人で元中国財務局長の錦織功政氏(55)=公明党推薦=を破り、2度目の当選を確実にした。投票率は54・62%で、過去最低を更新した。裏金事件など「政治とカネ」問題の逆風を受け、1996年の小選挙区制導入以降、自民は島根県内の小選挙区で初めて議席を失った。竹下登元首相や青木幹雄元参院議員会長らを生んだ「保守王国」の牙城はなぜ崩れたのだろうか。 「中央でばかなことをした」 「(裏金事件と)錦織さんは関係ない。中央でばかなことをしたが、支援をお願いします」 選挙戦終盤の25日。松江市内で応援のマイクを握った自民市議は声を張り上げた。続いて、錦織氏が「自民党、そして国会の場では政治改革に向けた動きが具体化しつつある。私も一刻も早くこの議論の先頭に立って政治改革を進めてまいりたい」と訴えた。選