記事:白水社 左派が「ネオリベ」に抗するための基礎知識! ウィリアム・ミッチェル+トマス・ファシ著『ポスト新自由主義と「国家」の再生 左派が主権を取り戻すとき』(白水社刊)は、MMTの旗手による左派再興のための処方箋。 書籍情報はこちら 国民と、その代理人として幸福を増進する役割を果たすべき国家との関係は、ここ数十年で世界的に大きな変化を遂げた。この時期の特徴は、経済政策に関する政治的議論がほぼ完全に均質化したことである。経済問題に関して、保守(右派の)政治家の意見と伝統的な社会民主主義者の意見に違いを見出すことは、今や困難である。かつては、国家が資本主義をどの程度制御するかという観点から定義される政治的な左右両派には明確な違いがあった。しかし、ここ数十年間で新自由主義イデオロギーが支配的になるにつれて、その違いは感じられなくなってしまった。 このような動きに伴ってさまざまな危機が出現した