先週、ロシアのエカテリンブルクで開かれたBRICs (ブラジル、ロシア、インド、中国)首脳会議の初会合は、中身よりもレトリックが多いまま閉幕した。 ロシアのドミトリー・メドベージェフ大統領はこの会議を「世界の政治の中心地」と呼んだが、本質的に立場の異なる4者会議が、経済問題を話し合う場として主要先進8カ国首脳会議(G8)に太刀打ちできなかったことは明らかだ。 BRICs諸国がいかに本質的に異なるのかを理解すれば、これは何ら驚くに当たらない。 ロシアとブラジルはコモディティー(商品)の輸出大国であり、逆に中国はコモディティーの輸入大国である。また中国は多角的通商交渉(ドーハ・ラウンド)の支持者であり、インドは懐疑論者だ。そしてインドと中国はインド洋における覇権争いで睨み合っており、ロシアと中国は中央アジアで対立している。 むしろ本当に驚くべきことは、そもそもゴールドマン・サックスのチ