「グーグルには売らない」 日本勢は音声翻訳で覇権を握れるか:東京オリンピックに向け開発競争「激化」(1/5 ページ) 「東京オリンピックまでには翻訳精度を高めて、世界最高の翻訳アプリを作りたい」。最新の音声翻訳アプリ『VoiceTra(以下、ボイストラ)』のデモ発表会で、人工知能(AI)を使った音声翻訳技術を開発する国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の開発担当者である隅田英一郎氏は、こう意気込んでいた。 この日は、空港でスーツケースをなくしたという設定で日本語と中国語でタブレットを使用してのやりとりや、病院において採血と血圧を測定するという中での日本語と英語での会話を、「ボイストラ」を使って翻訳するデモを実施した。1秒もかからずに相手国の言葉に訳され、ネイティブスピーカーと変わらないスムーズな翻訳には驚かされた。 今回のデモでは話す人が静かな環境の中、クリアな声で話したため、間違