宇都宮市と芳賀町を結ぶ次世代型路面電車(LRT)は26日、開業1周年を迎える。想定を上回る利用が続き、累計で400万人以上が乗車した。沿線の商業施設などへの波及効果は依然大きく、JR宇都宮駅西側延伸への関心も高い。この1年間の変化や課題、今後の展望を描く。 路面電車の街になって1年。車社会とされる地域に変化が現れ始めている。 「LRT沿線で完結するので暮らしやすい」。駅東公園前停留場近くの賃貸マンションに住む小林愛夕佳(こばやしあゆか)さん(22)は、新生活の印象をこう話す。 この春、作新学院大大学院に進学した。県外出身で東京の大学を卒業して宇都宮市に移り住んだ。東京では、移動手段は地下鉄だった。車はなく運転免許も持っていない。大学まで距離があるが「LRTで通学できるからと(不動産店に)JR宇都宮駅の東側を紹介してもらった」と明かす。 沿線の新興住宅地「ゆいの杜(もり)」に住む川手麻衣(か