【ワシントン=山田哲朗】米疾病対策センター(CDC)は20日の記者会見で、新型インフルエンザに対する自然免疫が1957年以前に生まれた中高年層に、存在する可能性を明らかにした。 CDCのダニエル・ジャーニガン博士によると、新型インフルエンザは、普通の季節性インフルエンザと違い、若年層の入院が多い。患者の血液分析の結果、高齢者で新型インフルエンザに対する抵抗性が示唆されたという。 1918年に大流行を起こしたH1N1型のスペイン風邪は、57年にH2N2型のアジア風邪にとってかわられた。このため、57年以前に、スペイン風邪のウイルスが変異したH1N1型のインフルエンザにさらされた経験を持つ高齢者は、やはりH1N1型の現在の新型インフルエンザに有効な免疫を獲得した可能性があるという。