kazu64のブックマーク (149)

  • 茂木健一郎 クオリア日記: ネットワークに接続する機器が偶有性を持つためには

    日、iPadが発売された。 昨日は、ソニーの電子書籍リーダーについての発表があった。 インターネットに接続する機器の特徴は、「偶有性」、すなわち、予想ができることと、予想ができないことが適度に入り混じっているということである。 言い換えれば、自分が想定していたことに沿った「シグナル」と、自分が想定していなかった「ノイズ」が混在しているということになる。自分がどのようなアクションを起こした時に、どのような感覚フィードバックがあるか。この「偶有性の設計」こそが、ある機器が魅力的であるかどうかを決定する。 ところで、偶有性を設計すると言っても、設計者自体が、意図的にシグナルにノイズを混ぜる必要はない。 インターネットのようなネットワーク自体が、偶有性を運んでくる性質を持っている。ネットワーク上で、離れた場所で起こっていることは、ローカルには制御もできないし、予想もできない。従って、ネットワーク

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    kazu64 2010/05/28
    ソーシャルラーニングとは、偶有性に関わる学習と言えるだろう。原理的には、質の高い参加者が多ければ多いほど、偶有性が起きる可能性は増えるだろうから、参加費無料、事前審査有りというモデルが理想。あとはレベ
  • 普天間 「それ」の抑止力 (内田樹の研究室)

    共同通信の取材。参院選についての見通しを訊かれる。 月曜にAERAのみなさんともその話をしたばかりである。 民主党は議席を減らすが、「大敗」というほどではないだろう。自民党はさらに議席を減らし、谷垣総裁の責任問題に発展し、党の分裂が進む。公明党も政権与党という条件がなくなったので議席減。「みんなの党」に多少議席をふやす可能性があるが、投票率が低いだろうから、「風が吹く」というような現象には達しないだろう。 というあまりぱっとしない見通しを語る。 見通しがぱっとしない理由は民主党政権が「期待したほどではなかった」という思いはあるが、「じゃあ、何を『期待』していたんだ?」と訊き返されると、有権者も政治家もだれもが明確な中長期的構想を語れないからである。 民主党だって「やろう」としたのだが、うまくできなかったのである。 それを民主党の政治家たちがとりわけ無能であったと見るか、「やれる」と思って取

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    kazu64 2010/05/28
    いやー、今回も鋭い。あたってるかどうかは別として、こういう思考展開ができる人を本当に羨ましく思う。
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 「フラットな学び」と「エッジな学び」

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 最近、僕が好んで使っている言葉に、「フラットな学び」と「エッジな学び」という言葉があります。「組織には、この二つが、バランスよく、共に存在することが重要である」という壮大な仮説的妄想?に、とりつかれいて、そのことを主張するときに使っているのです。 ▼ 「フラットな学び」とは「組織の目標・パフォーマンスを達成するために、メンバー全員に学習機会を与え、知識・スキルレベルを底上げして均一化すること」ですね。それは「職場のメンバーがチームでコトにあたれるよう、なるべくフラットで、均質であること」をめざすので、僕は「フラットな学び」と命名しました。 一方で、これとは対照的に「エッジな学び」というものもあります。「エッジな学び

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    kazu64 2010/05/25
    老荘的な共生の思想がある。
  • リンガ・フランカのすすめ - 内田樹の研究室

    大学院のゼミで、シェークスピアの受容史について論じているときに(いったい何のゼミなんだろう)通訳翻訳コースの院生から、私の論の中にあった「言語戦略」という概念についての質問を受ける。 言語は政治的につよい意味を持っている。 母語が国際共通語である話者は、マイナー語話者(たとえば日語話者)に対してグローバルな競争において圧倒的なアドバンテージを享受できる。 なにしろ世界中どこでも母語でビジネスができ、母語で国際学会で発表ができ、母語で書かれたテクストは(潜在的には)十億を超える読者を擁しているのである。 自国のローカルルールを「これがグローバル・スタンダードだ」と強弁しても、有効な反論に出会わない(反論された場合でも、相手の英語の発音を訂正して話の腰を折る権利を留保できる)。 だから、自国語を国際共通語に登録することは、国家にとって死活的な戦略的課題である。 ご案内のとおり、20世紀末に、

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    kazu64 2010/05/13
    英語教育がこうであってくれたなら、コンプレックスにひとつが解消できるのに
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 激変するラーンスケープ(Learnscape - 学びの光景):TwitterとUST時代の学びを考える

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 先日、土曜日。 間正人さんのやっておられる「NPO 学習学協会」が主催なさっている「学習学フォーラム2010」というイベントで、小生、パネリストをつとめさせていただきました。間さんには、去年のワークプレイスラーニング2009で大変お世話になりました。 学習学フォーラム2010 http://www.learnology.org/LF/2010.html このフォーラムのテーマは「バーチャルとリアルの融合」。「ネットに拡大する学習空間」と、いわゆる「リアルな学習空間」の「関係」を考えることが、このイベントの目的であったと思います。 基調講演では、「天空の魔法アイランド」という幼児向けの英語ビジネスをなさっているM

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    kazu64 2010/05/11
    内容知をもった専門化が、フリープラットフォームを使って直接学習者と繋がる時代の到来。その時、われわれが存在する意味をどこに、どうやって構築するかという問題提起
  • 定型と批評性 (内田樹の研究室)

    マスメディアの凋落について毎日原稿を書いているせいで、ものの見方が偏ってきているのかも知れないが、今朝の毎日新聞の一面のコラム「余録」にも、思わず反応してしまった。 コラムは「決断」をめぐるもので、鳩山首相の決断力のなさと、最近の「発奮」ぶりをいささか嘲弄的に紹介している。 「普天間基地問題でも『体当たりで行動していく』『必ず成果を上げる』と歯切れがいい。先週の内閣メールマガジンでは『未来に向けて時計の針をもっと勢いよく回せるような政府をつくりあげていきたい』とアピールした。だが、沖縄県民、米国、連立与党のいずれをも満足させる道がこれから急に開けるようにも思えない。『針の穴にロープを通すくらい難しい』ともらしたことがある首相だ。何を選び何を捨てようとしているのか。『腹案はある』と自信ありげな腹の内を見てみたい。」(毎日新聞、4月5日) 「よくあるコラム」である。 こういう書き方を日のジャ

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    kazu64 2010/04/06
    いつも良いこと言うね・ジャーナリストと世論の違い。
  • トクヴィル先生とおしゃべり - 内田樹の研究室

    『街場のアメリカ論』(NTT 出版、2004年)が文春文庫に収録されることになったので、その「あとがき」を書く。 このは 2004 年に出たけれど、内容はその前年の大学院の演習でのおしゃべりを採録したものである。 あ、その頃は今よりもずいぶん暇だったんだ。 前年の演習の録音を翌年にはにできたんだから・・・(今はとても) ジョージ・ブッシュがアメリカ大統領で、イラク戦争が始まったころのアメリカについての論である。もちろんリーマンショックも起きていないし、バラク・オバマも大統領になっていない。 「ネタが古いね」ということになって、ふつうであれば顧みられないのであるが、ゲラを読んでみたら、「いまでもリーダブル」である。 それは私がシロートであり、かつ門外漢であるので、内容に速報性も「インサイダー情報」もまったくないことが関係している。 ふつう時事問題の専門家は、速報性(みんながまだ知らないこ

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    kazu64 2010/03/30
    内田さんとトクビルの空想会話。おもしろ!
  • 日本企業の苦しみを25年前から味わっていたアメリカ企業 - My Life After MIT Sloan

    先週、ボストンに住んでいる日人研究者が月一で集う異分野交流会があって、そこで講演させていただいた。 100人以上が集まる大盛況でした。 来てくださった方は当に有難うございます。 講演の内容は、大企業が、どのように新しい技術に対して、経営の舵取りをしていくべきか、というもの。 前半では、日の大企業が各分野で最近競争力を失い、シェアを減らしている、 でも実はそれは日に限らず、世界中の大企業が陥る病なのだ、と言う話。 そして後半で、イノベーションのジレンマなどの先行研究と、私の研究内容を話した。 実際、日の製造業は苦しんでいる。 講演でも紹介したように、かつてはブラウン管テレビでは世界の半分のシェアを持っていた日企業は、 薄型テレビになってから、サムスンやLGにシェアを奪われてるし、 半導体も1980年代にはDRAM世界シェア80%近くを占め、NECがNo.1だったが、ここも韓国にや

    日本企業の苦しみを25年前から味わっていたアメリカ企業 - My Life After MIT Sloan
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    kazu64 2010/03/10
    日本企業の競争力喪失の深刻さ。この2~3日続けざまにいろんなところから聴いた。
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 最近、OJT(On the job training)が機能しないのはなぜか?

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 これまでにも、僕は、このブログでOJT(On the job training)のことを、いろいろな角度からお話ししてきました。お話してきたというか、なんとなく、ぼやいてきた(笑)。ちゃんとお話はしてないねー、いつもだけどねー。思ったことを思ったままに口にしてきました。 で、今日は、OJTに関して、巷でよく聞かれる、この台詞について、検討してみることにしましょう。 その台詞とは、 「昔はきちんとOJTが意図的に設計されていたのに、最近、それが機能しなくなってきたよねー」 というこれです、おくさん、ちょっと聞いて。 この台詞、皆さんも、きっと、これまで、様々な場所で、耳にしたことがあるのではないでしょうか。 経験的に

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    kazu64 2010/02/25
    さすが中原先生。OJTを問うことは自らの教育観・企業観・人材観そのものに再考をせまる
  • iPad対Kindle、勝負あり。そして出版の未来。 - 磯崎哲也

    (訂正あり:2月12日20:24分) 2010年1月27日にAppleiPadを発表し、今年は「電子出版元年」ということになっている。 しかし一方で、ネット上で有料の電子出版で儲けることは容易ではないと見られている。「ペニーギャップ」(1セントの壁)という言葉があるように、「タダ」のものと「有料」のモノには大きな壁があるからだ。 ここで思い出していただきたいのは、昔、無料のMP3音楽ファイルが山ほど出回っていた時にはネットでの音楽販売を儲かる事業にするのは極めて困難と思われていたにも関わらず、AppleがiPodやiTunes Storeを発表して、音楽を儲かるビジネスに変えてしまったことだ。 また携帯電話上でも、月300円程度のサービスを結構簡単に申し込んでしまい、そのままになっているということはよくある。心当たりのある方も多いのではないだろうか。 つまり「ペニーギャップ」なるものの

    iPad対Kindle、勝負あり。そして出版の未来。 - 磯崎哲也
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    kazu64 2010/02/17
    電子書籍の勝負は、レベニューモデルが決める
  • Appleタブレットは「超読書」を作り出せるか=出版業界激変の夜明け前 | TechWave(テックウェーブ)

    電子書籍の時代の幕を切って落としたのはAmazonだということで異論はまあないだろうと思う。ソニーは早くから電子ブックリーダーを手がけてきて、それなりに売れてはきたのだろうけど、やはりAmazon電子書籍の閲覧から購入、配信まで、ワンストップのユーザーエクスペリエンスを提供したことで米国での電子書籍格普及が始まったという見方で間違いないと思う。 では今の電子書籍の形がインターネット上の最終形態かというとそうは思わない。ほかのサービスや商品を見てもそうだけど、最初は既存の形をデジタルに変換するところから始まるんだけど、それがやがてデジタルの特性をより生かしたものに進化する。 例えば、広告。最初に登場したバナー広告は、いわば雑誌の広告をデジタルにしただけのようなアイデアだった。そこに、よりインターネットらしいキーワード広告が登場した。 メディアサイトも同じ。最初は新聞のように情報を集めた

    Appleタブレットは「超読書」を作り出せるか=出版業界激変の夜明け前 | TechWave(テックウェーブ)
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    kazu64 2010/02/17
    電子書籍の未来像。書籍の枠を越えていく。
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 書道プレゼン : インパクトのあるプレゼン方法

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 しょっぱなから「問題」です。 下記の書道の作品、誰の作品かご存じですか? 斬新な筆遣いで、その方の心の赴くままに書かれた作品です、、、僕はすっかり心打たれてしまいました・・・。 「お答え」を予想なさったら、そのまま、下記を読み進めてください。 ▼ 「中原さんは、よくプレゼンで書道を使いますよね・・・あれって、どうやってつくっているんですか? 作り方を教えてください」 先日、ある方からこんなメールをいただきました。興味をもってくださって、ありがとうございました。お聞きになりたいことは、僕がいつもやる「書道プレゼン」ですね。 僕のプレゼンを見たことのある方なら、おわかりかと思うのですが、僕はよく下記のようなスライドをプ

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    kazu64 2010/02/06
    書道プレゼンのやり方
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 論文が読まれなくなっている!?・・・研究のカプセル化

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 先日、某所にて、人文社会科学から自然科学まで、いろいろな学問分野の先生たちが集まる機会があった。「僕以外」は、その領域で素晴らしい成果をあげている研究者の方ばかりで、第一線を走っておられる方ばかりだった。 会合の休み時間、ランチべながら、ふとしたことから、みんなの話題になったことが、これである。 「最近、論文がだんだんと読まれなくなってきているよね。」 誰かがふともらした、この一言に、異領域の先生方が、皆、一様に「うんうん、そうだよなー」とうなづいたのは、とてもびっくりした。ひとつの領域に固有に存在する問題ではなくて、みんなの問題なのかもしれないな、と直感的に感じた。 ▼ 繰り返して言うが、彼らはそれぞれの分野

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    kazu64 2010/01/30
    最近、経営学で面白い学者がいない(育たない)理由と同じ。研究領域の高度化・専門化が研究者をカプセル化する
  • やっと病気になれた - 内田樹の研究室

    晴れて病気になれたので、やれうれしやと朝からパジャマでぐっすり寝ていると電話が鳴る。 なんじゃいといささかトンガッた気分になって起き出して「はい」と最大限の不機嫌さで電話口に出ると、朝日新聞である。 26日に鳩山首相の所信表明演説があり、それについてコメントするという約束をしていたのである。 風邪にまぎれて忘れていた。 演説はプレスリリースが事前になされているので、その草稿をメールで送ってもらう。 パジャマの上にダウンベストを羽織って、げほげほと咳き込みながら草稿を読み、1000字コメントを書く。 演説はかなり修辞上に工夫が見られる。 なかなか言語感覚のよいスピーチライターがいる。 「友愛」というのが鳩山首相の政治哲学の根概念のようであるが、「友愛」というのはどちらかというと空想社会主義者の用語である。 私は科学的社会主義者よりも実は空想的社会主義者の方が人間的には好きである。 例えば、

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    kazu64 2009/11/12
    友愛とは社会階級の固定化に流れの中で理解するとわかるとのこと。
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 「他人の仕事術」とは何か?

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 雑誌「BRUTUS」の特集「真似のできない仕事術」を興味深く読みました。 BRUTUS http://magazineworld.jp/brutus/674/ この特集で、仕事術を紹介くれている方の中には、ぜひ、一度お逢いしたいと思っている方々もおりました。「なるほど、この人の仕事の魅力の背後には、こんな仕事術があったのか、ふむふむ」と、勝手に一人で妄想をふくらませておりました。なかなか愉しい時間でした。 ▼ 一方、この特集を通して「他人の仕事術を読むとはどういうことか」をとても考えさせられました。 通常は「他人の仕事術」は「コピーするもの」「模倣するもの」と考えられていますね。「あの仕事をなしとげた有名な○○さん

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    kazu64 2009/11/12
    how toものはreflective mirrorとして学ぶ
  • 河内小阪から梅田を経由して築地へ - 内田樹の研究室

    ああ〜授業をさぼって。日のあたる場所に、いたんだよ。 というのは嘘で、授業はさぼったけれど、行った先は近畿大学文芸学部の教室である。 私は原則として自分の授業を休んで、学外の仕事をするということはしないのであるが、どういうわけだかこの仕事は引き受けてしまった。 引き受けたときにどういう経緯があったのか、遠い昔のことなので、覚えていない。 だが、約束した以上は行かねばならぬ。 讀賣新聞と近畿大学のジョイントのイベントで、お世話いただいた讀賣の山内さんと文芸学部の浅野洋・佐藤秀明両先生にご挨拶。 お題は「教養なき時代の読書」。 そういうテーマならお話しすることはある。 こういうときに「教養とは何か?」という問いかけから入るのが常道であるが、それをするのはシロート。 こういう場合はむしろその語の一義的意味について合意されていると信じられているキーワードについて、「その定義でよろしいのか?」と一段

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    kazu64 2009/11/12
    読書文化に必要なものは、解釈力の育成ではなく、ひたすら読む行為、声を出して読む行為の鍛錬である。そこをくぐり抜けてはじめて意味の解釈が拓かれる
  • こびとさんをたいせつに - 内田樹の研究室

    金曜日はゼミが一つと会議が三つと杖道の稽古。 1年生の基礎ゼミの第一回目。 この何年か、1年生のゼミが面白い。 大学のゼミってどういうものだろう。なんだか知らないけれど、いつこうという「前のめり感」があって、こちらもそういうのには弱いので、つられて前のめりになってしまう。 最初は「ゼミとは何か」ということについてお話しする。 でも、実は私にも「ゼミとは何か」ということがよくわかっているわけではない。 だから、毎年言うことが変わる。 今回はふと口を衝いて「ゼミの目的は自分の知性に対して敬意をもつ仕方を学ぶことです」と申し上げてしまう。 言ってみてから、そういえばそうだなと思う。 ポランニーの「暗黙知」(Tacit Knowing) も、カントの「先験的統覚」も、フッサールの「超越論的直観」も要するに、「私は自分の知らないことを知っている」という事態を説明するためにつくられた言葉である。 古

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    kazu64 2009/10/22
  • 恐山あれこれ日記: 宗教者の素質

    宗教者の素質 早いもので、私も出家してから今年で丸25年が過ぎました。で、そろそろタイトルのような話をしてもよかろうかと思い、書かせていただきます。 宗教者の素質として私が一番大事だと思っているのは、教義を深く理解できる頭脳でも、縦横無尽に説教する弁舌でもありません。まして霊感でも超能力でもありません。つまり、一般人にないような特殊能力を「持っている」ことではありません。 そうではなくて、大事なのは、自分が生きていること、存在していることに対する、抜きがたい不安です。どうして自分はこうなのだろう、このままでいいのだろうか。なぜここにいるのか、どこから来てどこへ行くのか。そういう問いが自分を底の方から揺るがしていることです。どうしても知りたいこの問いに答えられない切なさです。答える能力を「持っている」ことでなく、「持たない」ことなのです。いわば、この「不安のセンス」が、宗教家の資質として最も

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    kazu64 2009/09/18
    悩み続けること、悩みから逃げないことが宗教家
  • デモクラシーのコスト - 内田樹の研究室

    鳩山由紀夫内閣が成立した。 新閣僚の所信表明の記者会見を遅くまで見る。 これまでの三代の自民党内閣では、新閣僚の所信表明なんか、一度も見たことがなかったのだが、やはり政権交代ということになると、何を言うのか興味がわく。 閣僚名簿を見て、世の中大きく変わったなあと思う。 会ったことのある人が二人(仙谷由人さんと福島瑞穂さん)閣僚に入っているからである。 お二人とも、わりと長時間、政治についてお話しした。 仙谷さんとは松井孝治、松剛明、細野剛志という四人の民主党代議士のみなさんと、福島さんとは差し向かいで。 「ウチダと会って話がしたい」というような奇特な人が大臣になってしまうご時世なのだと思うと、まことに時代が変わったことが実感されるのである。 And the first one now will later be last For the times they are a-changin'

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    kazu64 2009/09/18
    デモクラシーがなぜいいのか、官僚支配はなぜダメなのかよくわかる
  • 「世界観、ビジョン、仕事、挑戦――個として強く生きるには」講演録(JTPAシリコンバレー・ツアー2008年3月6日) - My Life Between Silicon Valley and Japan

    (1) 時代観――無限の選択肢のある時代 僕が大学を出たのは今から25年前の1983年です。1983年に大学を卒業する人と、2008年に大学を卒業する人とでは、全く違う人生が広がります。おそらく、さらに25年後に大学を卒業する、みなさんの息子や娘の世代も、まったく違う環境のなかに生きることになります。みなさんは、だいたい二十代、つまり1977年生まれから87年生まれくらいだと思いますが、そのくらいの時期に生まれたということが、人生を大きく規定しています。そのときに使えるリソース、その時点で可能になっていることがある。1960年生まれの僕とは全く違う可能性をみなさんはもっています。それがまず第一にうらやましい。なぜならば、圧倒的に自由度が大きいから。1980年代の前半というのは、それほどカジュアルに海外に行くという時代ではなかったし、日はもっと貧しかったし、海外に留学する敷居の高さも、今と

    「世界観、ビジョン、仕事、挑戦――個として強く生きるには」講演録(JTPAシリコンバレー・ツアー2008年3月6日) - My Life Between Silicon Valley and Japan
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    kazu64 2008/06/30
    梅田さんの講演録 生き方論