AI(人工知能)やiPS細胞、ヒッグス粒子――。福岡県うきは市の食品スーパー、サンピットバリューの店舗を訪れると、上の会議室からこんな用語が聞こえてきた。最初は変わった営業会議かと思ったが、どうも様子がおかしい。実はこの場所で開かれているのは、高校受験対策の学習塾「サンピット塾」だ。 1人で5科目、12人に教える 講師を務めるのは、スーパーの運営会社サンピット総務部長の浅野長実氏。学生時代にアルバイト、社会人になってからも臨時講師や家庭教師として、大学受験を目指す高校生を指導した経験を持つ。サンピット塾では、浅野氏が1人で国語、数学、英語、理科、社会の5科目を教える。少なくとも週4回、試験前の多い時は毎日教壇に立つ。授業では「浅野学(まなぶ)」という講師名で、現在12人の中学3年生を教えている。 「うちの子供が全然勉強できなくて困っています。浅野さん、教えてやってくれませんか」。サンピット
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